韓国の国土交通部(日本の国土交通省に相当)が、乗客を7時間以上も機内で待機させた米デルタ航空に対して調査を行っている。
デルタ航空のDL188便は8月24日16時25分、韓国・仁川(インチョン)からアメリカ・アトランタへと向かう予定だったが、機体の欠陥が発見され、離陸が遅れた末に欠航した。
この過程で305人の乗客は、7時間以上も機内で待機する事態に。乗客たちは結局、再入国手続きを踏んでデルタ航空が提供したホテルに宿泊することとなった。
その後、国土交通部は26日、デルタ航空が乗客の安全・便宜関連の法令を遵守したかを調査していると明らかにした。韓国の航空事業法によると、国内外の航空会社は乗客を乗せた航空機が、滑走路や係留場などに一定時間以上滞在させてはならないと定められている。国際線は4時間、国内線は3時間が基準だ。
ただし、気象問題やテロなど安全・保安上の理由で乗客が機内に留まるよう、関係機関や機長が判断した場合は例外となる。航空会社は乗客を乗せたままやむを得ず離陸が遅れる場合、30分ごとに遅延理由と進行状況を知らせなければならない。2時間以上遅れると、航空会社は乗客に食べ物を提供し、国土交通部にも報告しなければならない。
調査の結果、デルタ航空が法令に違反したと判断されれば、国土交通部は最大で5000万ウォン(約540万円)の課徴金や、事業の一部停止措置を下すことができる。昨年11月にはベトナム航空が仁川空港で乗客を機内に5時間18分とどめ、2500万ウォン(約270万円)を支払うよう命じられたことがある。
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