アカデミー賞『パラサイト』の“キャストこぼれ話”とポン・ジュノ監督の「オタク力」

2020年02月13日 映画

韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が、「第92回アカデミー賞」で脚本賞、国際長編映画賞、監督賞、作品賞の4冠を達成した。

2019年の第72回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いたことや、第77回ゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞を受賞したことから、アカデミー賞でも国際長編映画賞の大本命とはされていたが、まさか脚本賞、監督賞、作品賞まで受賞することになるとは驚きだ。

【写真】映画『パラサイト』の美人奥様女優、高校の卒業写真も美しかった!!

92年の歴史を誇るアカデミー賞において、英語圏以外の映画が作品賞に輝くのは初めてのこと。韓国映画がアカデミー賞を受賞するのも初めてのことだ。

それだけに韓国でも大盛り上がりなのはいうまでもない。

韓国のSNS上には「ノーベル文学賞よりも先に、アカデミー賞の脚本賞と作品賞を取った民族になってしまった」というコメントまであったほどだ。

『パラサイト』キャスティングこぼれ話

主演のソン・ガンホをはじめ、チョ・ヨジョン、イ・ジョンウン、チャン・へジン、イ・ソンギュン、チェ・ウシク、パク・ソダムなど7人の主演キャストが一緒にアカデミー賞のレッドカーペットを歩き、作品賞のトロフィーに触って喜び、涙ぐむ姿も印象的だった。

2月12日に帰国した『パラサイト』出演者たち。左からイ・ソンギュン、チェ・ウシク、パク・ソダム、クァク・シネ(制作会社代表)、ソン・ガンホ、チョ・ヨジョ

信頼するポン・ジュノ監督のもとで「いつになく気楽に演じた」というソン・ガンホ。

そのソン・ガンホ演じる主人公ギテクの妻を演じるために15kgを増量し、膝の痛みや拒食症で苦労したという女優チェン・へジン。“家庭教師ジェシカ”ことギジョンを演じた女優パク・ソダムは、ポン・ジュノ監督からの出演オファーを2カ月間待ち焦がれて役を掴んだ。

美人だがどこか能天気なセレブ妻を演じた女優チョ・ヨジョンは、「見ているだけで清らかな人だと思った」(ポン・ジュノ監督)との理由で、キャスティングされたという。

チョ・ヨジョンは以前、高校時代の卒業写真がテレビで公開されたことがあるが、『パラサイト』効果で当時の記事に再び注目が集まっているほどだ。

ただ、もっとも喝采を浴びているのはポン・ジュノ監督だ。

長編2作目の『殺人の追憶』が大ヒットして“韓国の若き巨匠”と呼ばれるようになってからも、『母なる証明』『グエムル-漢江の怪物-』『スノーピアサー』『オクジャ』などさまざまなヒット作を手がけ、今回のアカデミー賞では個人としても脚本賞と監督賞に輝いたのだから、今や名実ともに“世界の巨匠”になったといっても過言ではないだろう。

「成功したオタク」になったポン・ジュノ監督

そのポン・ジュノ監督は韓国で「ドクフ」として有名だ。

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