“国民の年下彼氏”チョン・ヘイン、その素顔に迫る。「自尊心で武装しても…」【インタビュー後編】

2019年12月20日 話題

「世の中すべての人に欠乏があるだろう。完璧な人はいない。しかし、そういった部分(欠点)をあえて出したいという人もいないだろう。言えない悩みだって、たくさんあるに違いない」

直接的に自らの“欠乏”に対しては触れなかったチョン・ヘインだが、話の過程で休息の大切さに触れた。

「僕はデビュー以降6年間、1カ月以上休むということがなかった。そのため、しばらく健康状態が良くなかった。風邪を引いただけで無気力になったり、不機嫌にもなったり。柔軟な思考もできなくなっていた。改めて健康は大事だと思った」

幸いにも今は健康状態が回復したというチョン・ヘインは、「休まず働いたのは自らの選択だった。だから怒ることもできない」と笑った。

仕事の在り方に関しては、「事務所が全部やらせたわけではなく、一緒に決めたことだから自分で責任を取らなければ」とし、「自らに鞭打つスタイルだから、それが腐っていく原因になってしまうようだ。時間という薬が必要だ」と話している。

(写真提供=FNCエンターテインメント)

今や実力派俳優として大きな人気を集めるチョン・ヘイン。『始動』で見せた演技もまた彼の存在感を大きくしたが、俳優として未熟な部分も感じているという。

「演技するときは、まだまだ未熟だと感じる。自尊心で武装していっても、それを砕かれるのが現場だ。演技というものに正解はないから、どれだけ準備をしても目まぐるしく変化する。共演者によってもそうだし、僕自身の考えが変わることもある。そのたびに未熟な自分を実感し、共演者や監督に助けられている」

『始動』では若手俳優のパク・ジョンミンや、人気俳優マ・ドンソクといった豪華出演陣が肩を並べたが、チョン・ヘインにとって最も印象的なのはベテラン女優コ・ドゥシムとの演技だった。

「祖母役のコ・ドゥシムさんと共演できたのは光栄だった。いざ撮影が始まると、その場の空気からあまりにも違った。部屋に佇むおばあさんの姿を見ると、こみ上げてくるものがあった。僕も幼い頃には、祖父母と一緒に暮らした。今はもう亡くなっているが、祖母に対する特別な記憶がある」

“祖母と孫”の関係を演じる上では、苦労も少なくなかったようだ。

「コ・ドゥシムさんがあまりにもうちの祖母のようで、祖母を連想してしまった。過度に湧き上がる感情を調節しなければならなかった。劇中でおばあさんが“行かないで。ご飯を食べて行きなさい”というセリフは(感情が)山のように押し寄せてきて、撮影現場全体が粛然とした。監督も、モニターをチェックしながら目頭を熱くした。泣かせるようなシーンではないのに、全員が感極まった」

(写真提供=FNCエンターテインメント)

自身の未熟さを受け入れながら日々成長してゆくチョン・ヘインは、来る2020年の準備もぬかりない。上半期に放送予定の新ドラマ『半分の半分』(tvN)が間もなくスタートする。

休息が大切としながらも、年に数本作品を続けられる原動力は「ファン」だという。チョン・ヘインは“俳優”としての存在意義に触れ、ファンに対する並みならぬ愛情をあらわにした。

「応援してくれる人が多いほど、それが力になるのも事実だ。僕の演技を見てくれる人がいるということが、本当に大切だ。観客がいなければ、存在する意味がない。別のことをしなければならないだろう。

今朝もファンの皆さんが、どのように知ったのかインタビュー場所まで来てくれた。エネルギーが湧いてくる。底知れぬ力だ。それが僕のモチベーションになる」(了)

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