全世界から注目を集めるK-POPスターたちがステージを離れてスクリーンに進出し、映画ファンの心をときめかせている。
特に世界3大映画祭に挙げられるカンヌ国際映画祭に、K-POPスターが出演した作品が多数招待され、彼女たちの姿をレッドカーペットで見られるかに関心が集まっている。
来る5月16日に開催される第76回カンヌ国際映画祭には、K-POPスターが出演する映画やドラマ、計3作品が招待された。
BLACKPINKのジェニーが出演したHBOドラマ『The Idol』、f(x)出身のクリスタルが出演した映画『クモの巣』(原題)、そして歌手BIBIが出演した映画『ファラン』(原題)だ。
最も注目される作品は、ジェニーが出演した『The Idol』だろう。
同作は、ポップスターと音楽産業界に対する話を描いた作品で、アウト・オブ・コンペティション部門に招待された。ジェニーの他にもザ・ウィークエンド、リリー=ローズ・デップ、トロイ・シヴァンなどのグローバルトップアーティストが多数登場する。ジェニーの演技初挑戦作品だ。
ジェニーが所属するガールズグループBLACKPINKは、BTS(防弾少年団)と共にK-POPを代表するグループだ。BLACKPINKの公式YouTubeチャンネルは、全世界のアーティストの中で最も多いチャンネル登録者(8690万人)を保有しており、最多累計再生回数を記録した音楽チャンネルとしてギネス世界記録に登録された。
最近は、アメリカの音楽フェスティバル「コーチェラ・フェスティバル」でK-POPアーティストとして初めてヘッドライナーを務めるなど、グローバルな影響力を広げた。
現在までジェニーがカンヌ国際映画祭に参加するかどうかは未定だ。しかしK-POP界では、YGエンターテインメントの所属アーティストの出演した作品が初めてカンヌ国際映画祭に招待されただけに、参加の可能性が高いと見ている。
f(x)出身のクリスタルが出演した映画『クモの巣』もアウト・オブ・コンペティション部門に招待された。
『クモの巣』はキム・ジウン監督と昨年のカンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞した俳優ソン・ガンホが5回目の意気投合した作品で、1970年代を背景に傑作を作るという強迫にとらわれたキム監督(演者ソン・ガンホ)が政府の検閲と俳優たちの非協力的な態度のなかで、撮影に孤軍奮闘する内容を描く。
クリスタルは、ソン・ガンホの他、イム・スジョン、オ・ジョンセ、チョン・ヨビンといったそうそうたる映画関係者たちと肩を並べてカンヌのレッドカーペットに立つ予定だ。K-POPK第2世代のガールズグループf(x)で活動していた際、韓流を牽引したクリスタルであるだけに、彼女のカンヌ行きに映画ファンはもちろん、K-POPファンも大きな期待を示している。
BIBIはソン・ジュンギ主演の映画『ファラン』でカンヌのレッドカーペットに立つ。
『ファラン』は、地獄のような現実から抜け出したい少年ヨンギュ(演者ホン・サビン)が中間ボスのチゴン(演者ソン・ジュンギ)と出会い、組織の世界に足を踏み入れながら繰り広げられる物語を描いたノワール作品で、「ある視点」部門に招待された。
BIBIは高い競争率を勝ち抜いて、ヨンギュの妹ハヤンを演じた。所属事務所FEELGHOODミュージックの関係者は「全世界の映画人の夢の舞台であるカンヌ国際映画祭に招待されたことだけでも光栄」とし、「必ず参加する予定」と伝えた。
K-POPスターがカンヌ国際映画祭に参加するのは、今回が初めてではない。
先立って、ボーイズグループZE:Aのイム・シワンが映画『名もなき野良犬の輪舞』(2017)で、2017年に開かれたカンヌ国際映画祭のレッドカーペットを踏んだ。
イム・シワンは『名もなき野良犬の輪舞』に続き、2021年の映画『非常宣言』で再びカンヌ国際映画祭に進出し、映画人としての頭角を現した。
彼は昨年の『非常宣言』封切りを控えたインタビューで、「初めてカンヌ映画祭に参加したときは“見慣れない”という視線を浴びたが、僕の演技を見た後にスタンディングオベーションを受けたときの歓喜が忘れられない」とし、カンヌ国際映画祭が演技者にとって良い刺激になったと打ち明けた。
同じく昨年、映画デビュー作である是枝裕和監督の映画『ベイビー・ブロッカー』でスクリーンデビューと同時にカンヌに直行した歌手IUも、「死ぬ前にこのような機会がまたいつ来るだろうかという、言葉にならない幸運」と表現し、「死ぬ前に思い浮かぶ、忘れられない瞬間のひとつ」と胸いっぱいの感動を伝えた。
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