復活の狼煙か最後の歌か…カムバックしたBIGBANGは今どんな“季節”に立っているのだろうか

2022年04月05日 K-POP #BIGBANG

春、夏、秋、そして冬。そのどこかに止まっているBIGBANGが、自分たちの物語を歌う。

【写真】T.O.Pがカムバック後にBIGBANGを離れる理由

何かと問題も多かったBIGBANGは4月5日0時、4年ぶりに新曲を発売した。その反響は大きい。新曲『Still Life』(原題:春夏秋冬)は、韓国最大の音源サイトMelonの「トップ100」チャートで1位を占めるなど主要チャートを席巻した。

今回の新曲でBIGBANGは、武器である強烈なヒップホップサウンドを捨て、温かいバンドサウンドを選んだ。導入部のSOLの声と共に、淡白なギターリフで始まり、後半に行くにつれて感情を高めていく。SOLとD-LITEの切ない高音と、G-DRAGONとT.O.Pの穏やかなラップが耳に残る。

メンバーたちが参加した歌詞には、BIGBANGの過去と現在、そして未来が込められた。 「泣いた笑った少年と少女が懐かしくて私/きらびやかで愛おしかったその時代だけが思い出される」「季節は日が経つにつれて次々と流れて/赤く染めて青くあざとなり胸を潰して」などの歌詞を通して、痛くもあり、美しくもあった過ぎた時間を見送り、はかなく咲いては沈む時間を迎える姿が印象的だ。

(画像提供=YGエンターテインメント)

特に自分たちの物語が込められており、真心が感じられる。「雨が降った後に悲哀に代わりハッピーエンド」「翌年の暮れに花咲く春」など、これまでの悲しみを払拭して春を抱きしめるという意志と同時に、「変わる前よりももっと良い人」という新しい覚悟を明らかにしたりした。

BIGBANG復活の狼煙か、最後の歌か

BIGBANGが新曲を発表したのは、2018年3月の『FLOWER ROAD』以来、4年ぶりだ。

所属事務所YGエンターテインメントは、「BIGBANGは完全に音楽の本質に集中した」とし、「枝切りをして真正性をぎっしり詰め込んだデジタルシングルで、音楽ファンとより深い交感を試みた」と説明した。

2006年にデビューしたBIGBANGは、『LIES』『LAST FAREWELL』『HARU HARU』『FANTASTIC BABY』『BANG BANG BANG』など数々のヒット曲を出した。音楽性と大衆性を同時に掴んでYGエンターテインメントの代表アーティストとなり、各種音楽放送と授賞式を席巻するほど彼らの影響力は大きかった。

K-POPの全盛期を導いたBIGBANGだけに、彼らがいつカムバックするのかということは、業界最大の問題のひとつだった。

(画像提供=YGエンターテインメント)

BIGBANGの“空白”が長くなったのは、メンバーたちの兵役義務と各種問題が絡み合ったからだ。まずT.O.Pは2017年に義務警察として兵役につき、翌年にはG-DRAGON、SOL、D-LITEもすぐに入隊した。BIGBANGは2018年3月、兵役による空白期間を待つファンのために準備した“完全体”の歌である『FLOWER ROAD』を発表した。

しかし以降、メンバーが各種事件・事故に関係して物議を醸し、V.Iはいわゆる「バーニングサン事件」を起こした。そういった議論はYGエンターテインメント全体に広がった。最終的にV.Iがグループを脱退し、BIGBANGは5人組から4人組に改編された。

「もっと良い人」になるというBIGBANGの真正性は、大衆の心を捕まえることができるだろうか。チームは再編され、T.O.Pはこのアルバム作業を最後にYGエンターテインメントとの契約を終了する。様々な変化を迎えたBIGBANGが再スタートを歌う。

これまで絶えることがなかった議論によって、今回の新曲発表についても一部からは不満の声が出ている。BIGBANGは今回の曲で活動はしない予定で、メディアを通じて彼らの完全体の姿を見ることは難しいと思われる。

はたしてBIGBANGは17年目も健在を知らせるのか。とある音楽関係者は「音源チャートをさらっている『Still Life』で、相変わらずBIGBANGに向けた大衆の関心が高いことが確認された。グループのイメージについては意見が様々だが、音楽性だけは否定できないグループということを再度証明した」と分析した。

新曲の発表日は、二十四節気のうち5番目の季節である「清明」に当たる日だ。空が徐々に澄んでいくという意味を持った言葉だ。清明に戻ってきた彼らの新曲が、BIGBANG復活の信号弾となるか、それとも四季のように各自の新たなスタートを知らせる物語となるかは、もう少し見守らなければならない。

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