『YG未来戦略室』V.I奮闘に自虐連発するも課題散見【レビュー】

2018年10月11日 テレビ #BIGBANG
YGエンターテイメント(以下、YG)による新しいコンテンツ『YG未来戦略室』が10月5日、動画配信サービスNetflixを通じて世界約190ヵ国で公開された。

BIGBANGのV.Iを筆頭に様々なYG所属アーティストが出演する同番組は、実際にYG内部で起きた出来事を脚色、“事実よりリアル”なモキュメンタリー・コメディを謳っている。

信用が落ちてしまったYGコンテンツが、復活への第一歩として選んだのは、“セルフ・ディス”。

B級バラエティ番組の先駆者的存在であるプロデューサーのパク・ジュンスと、放送作家キム・ミンソクが、得意のB級感性で大衆とYGの距離を縮めようとしている。

第1話はBIGBANGのT.O.PとV.Iが過去に起こしたスキャンダルを、第2話ではこれまでの世間を騒がせたYGアーティストの騒動に触れた。WINNERを脱退したナム・テヒョン、元2NE1のBOMはサプライズ登場し、そのことを知らされていなかったV.Iが本気で驚く場面もある。
K-pop boy band iKON makes a guest appearance in the Netflix Original Series, YG Future Strategy Office, starring Seungri from Big Bang. (Photo Credit: Hong Sang-won for Netflix)
ただ、大衆に新しい面白さやインパクトを与えるには、少し力不足のようだった。

まずYGの顔ともいえるヤン・ヒョンソク代表プロデューサーが登場せず、代役を立てたことには物足りなさを感じる。

また、1人で奮闘するV.Iのワンマンショーという印象も拭えない。彼は「物議を醸した芸能人」というキャラクターで登場するも、自らその設定に慣れず序盤は不自然な演技が続いた。

それに、素材や演出方法、人物関係などにおいては過去にYGアーティストも出演したモキュメンタリー番組『音楽の神』を踏襲しており、既視感を感じさせている。

何よりも、所属アーティストをお笑いのネタとして戯画化していることに、一部から懸念の声も。番組が掲げた所期の目的はある程度達成した様子だが、パク・ジュンスプロデューサーの過去作に比べると、多くの課題が散見された。

最終回で予告したシーズン2では、シーズン1の物足りなさを満たしてくれることを期待する。

前へ

1 / 1

次へ

RELATION関連記事

RANKINGアクセスランキング

PHOTO写真

TOPIC「BTS」特集