5月7日にEXOのシウミンが怒濤部隊の新兵教育隊に入隊した。
この怒濤部隊は、韓国軍の第2師団のことだ。どのような部隊なのだろうか。
怒濤部隊は、1950年に始まった朝鮮戦争よりも前に創設されている。
朝鮮戦争の戦況を一変させた1950年9月の仁川(インチョン)上陸作戦でも戦果を挙げたといわれるほど、韓国軍の中で特別な伝統を持った師団である。
現在、この怒濤部隊が駐屯しているのは、江原道(カンウォンド)の楊口(ヤング)郡だ。
楊口郡はソウルから東北方面に120キロほどの場所にある。西側では鉄原(チョロン)郡と華川(ファチョン)郡と接していて、南側は春川(チュンチョン)市である。そして、北側は軍事境界線をはさんで北朝鮮と接している。
軍事境界線というと「北緯38度線」とよく言われるが、楊口郡の場合はその38度線より北にある。それだけ、最前線だということだ。
そんな場所に位置している怒濤部隊の一番の目的は、北朝鮮が侵攻してきたときにいかに防ぐかということ。それだけに、軍事境界線付近の特別な警戒が重要な任務になっている。
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駐屯地域は典型的な山岳地帯。地形的には非常にアップダウンが多い場所だ。
それゆえに、怒濤部隊は別名で「山岳部隊」とも呼ばれる。
このように、地形の高低が大きい地域では戦車がなかなか使えない。それだけに、歩兵がどれだけ機敏に動けるかということが重要な役割を持っており、集団としての統率力や個人としての戦闘能力の向上を訓練の目的にしている。
また、怒濤部隊は韓国の全師団の中で、「訓練の量が一番多い」と言われている。そうした訓練を通して、戦闘力が非常に高い歩兵や砲兵が育てられている。
その怒濤部隊は、師団の中に新兵教育隊を持っている。
新兵教育に関しては、他の師団と同様に基本的な新兵訓練プログラムを行っているので、この怒濤部隊の新兵教育隊だけが特別に厳しいというわけではない。ただ、山岳地帯という地域的な特徴があり、体力を鍛える訓練がさらに加わっている。
そんな怒濤部隊の新兵教育隊にEXOのシウミンが入隊した。彼のように、怒濤部隊で新兵訓練を受けた場合には、新兵訓練が終わった後でもそのまま怒濤部隊に配属されて軍務を行う場合がとても多い。
(文=康 熙奉/カン・ヒボン)
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