もはやひとつのジャンルとなったポン・ジュノ監督が、自身の作品への出演依頼をする場合、断る俳優は多くない。
監督ならではの世界観を体験したいからであるし、他の監督たちとの作業で体験できなかった方式を全身で感じることができるという長所もある。
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10月7日、ポン・ジュノ監督が明らかにした「キャスティング論」によると、最も重要なのはやはり演技力だという。ポン・ジュノ監督はこの日、釜山映画の殿堂中劇場で行われたスペシャル対談で「演技のうまい方をお迎えしたい」と語った。
俳優たちがポン・ジュノ監督の映画に出演したければ、まず第一にしっかりした演技力を取り揃えなければならない。だが、問題は韓国にはすでに演技が上手な俳優があまりにも多いということだ。それなら何が必要だろうか。
この日、「俳優をキャスティングする際、事務所でシナリオを1枚渡しながら、『演技をしてみろ』と言いたくない」と口火を切った。普通の監督が新人俳優やキャリアの少ない俳優のオーディションを行う時、演技のトーンをチェックするために使う方式だ。時間が足りないのに志願者が多い場合や作品の中のキャラクターの中で一番似合う人物に割り当てるために、あれこれセリフを言わせる。
ある作品ではそれが良い方法かもしれないが、ポン・ジュノ監督は「オフィスでコーヒーを飲みながら30分でも1時間でも話をする。演技力は、その俳優がした演劇や出演作を見ればいいから」と説明した。
つまり、ポン・ジュノ監督が「呼び出し」とすれば、すでに彼はあなたの前作を見た後であるため、演技の面では合格点を取っているわけだ。
しかし彼に「真の満足感」を与えるために必要なものがまだある。該当作品の企画意図とキャラクターを徹底的に把握し、予想外の演技を繰り広げなければならない。
ポン・ジュノ監督は「僕が計画し、想像したことを俳優が正確に表現することを期待すると同時に、僕が予想できなかったことを急に見せて僕を驚かせてほしい」と打ち明けた。ポン・ジュノ監督も「俳優たちには申し訳ない」と話したことから、基本的な演技力以上の何かを身につけなければならないようだ。
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