【証言特集】再び人気沸騰中の韓国オーディション番組、その熱狂と不安とは…

2021年08月09日 K-POP

巡り巡って、再びアイドルオーディション番組が盛り上がっている。Mnetの“プロデュース投票操作問題”で停滞していたアイドルオーディションが、2021年下半期に再びカムバックを狙い、K-POPを率いるニュースター探しに乗り出す。

最近、それぞれの個性を盛り込んだ様々なジャンルのオーディションバラエティが相次いで注目を集め、再び全盛期を迎えている。

今年6月から放送が開始したSBS『LOUD』(原題)は、JYPエンターテインメントプロデューサーのパク・ジニョンとP NATION代表のPSYが共同制作したワールドワイドなボーイズグループプロジェクトだ。

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また、7月に放送を開始したKBS第2テレビ『私たちが愛したあの歌、新歌手』(原題)は、過去のノスタルジーを新たに再解釈する人を探す番組だ。“7080(70~80年代)”の歌と90年代の人気曲を、2021年のセンスで蘇らせる新しい歌手を発掘する。

そしてJTBC『スーパーバンド2』(原題)は、性別とジャンルの壁を壊し、グローバルバンドを作るために活動している。第2シーズンを迎えただけに、実力はもちろん外見とスター性を兼ね備えた参加者たちが大勢出演し、既存のバンドオーディションの枠を破った新しい”音楽の味”を伝えている。

このように、最近のオーディション番組は激しい競争構図と劇的な演出を強調してきた過去と異なり、多様性と共存に重きが置かれているという点で共通点を持つ。

『LOUD』はダンスと歌の実力だけでなく、アーティスティックな魅力にもスポットライトを当て、現場の雰囲気も自分の特技を加減なく発揮できるよう造成されている。

『スーパーバンド2』は最終優勝チームの人数を制限しないことで、競争より調和に重点を置いてオーディション番組の典型を破った。『私たちが愛したあの歌、新歌手』も“7090”の音楽を通じた世代共感にさらに焦点を合わせているようだ。

写真=SBS

こうした勢いを受け継ぎ、下半期にオーディション番組が相次いで出撃を控えている。それぞれ色は違うが、グローバルアイドルグループを誕生させるという点で軌をひとつにしている。

『PRODUCE101』(原題)シリーズの投票操作事件でアイドルオーディション番組に対する大衆の信頼度が落ちたのは事実だが、話題性と収益性を高めるには、非主流ジャンルのオーディション番組では限界が伴わざるを得ないというのが業界の声だ。

オーディションバラエティ番組の元祖Mnetは『GIRLS PLANET 999』(原題)を始めた。参加者の国籍を日・中・韓に広めて差別化を図った。

8月6日の初回放送後、スケールが巨大化したことに対する好評もあったが、外見だけが変わった『PRODUCE』シリーズという指摘も相次いだ。

MBCは野生を背景に行われるアイドル発掘プロジェクト『極限デビューアイドル』(原題)とガールズグループオーディション『放課後ときめき』(原題)の放送を準備中だ。トロット(韓国演歌)ブームを主導したテレビ朝鮮も下半期『明日は国民歌手』(原題)でK-POPオーディションバラエティに挑戦する。

ある放送関係者は「昨年、トロットジャンルで火がついたオーディションフォーマットが、再びアイドル素材に回帰する雰囲気」とし「各オーディション番組は公正性確保に心血を注いでおり、過度な“悪魔の編集”と審査委員たちの毒舌よりは参加者たちの多様性に焦点を合わせる雰囲気だ」と耳打ちした。

ある歌謡事務所の関係者は「最近放送されているアイドルオーディション番組はグローバルグループを目標にしている。BTS、BLACKPINKが証明したように、K-POPグループのグローバル競争力が大きくなっただけに、スケールが大きくなり、参加者のスペクトルも広くなった」と話した。

しかし、オーディション出演者たちのスター性不足は依然、課題として残っている。ある関係者は「全世界的にK-POPが脚光を浴びる時期とあいまって『PRODUCE101』に続くヒット作が出る可能性が依然として高い」とし「素質と才能で固まった多くの参加者の間で、玉石を分けて大衆の心を掴むスターを発掘するのは制作陣の役割」と話した。

また、別の関係者は「サバイバルオーディションの花はまさにスター発掘だ。番組参加者の力量と魅力が視聴率を左右する」と強調した。

『PRODUCE101』は、アイドルを夢見る練習生たちがデビューを勝ち取るために熱い戦いを繰り広げる視聴者参加型のオーディション番組。最終回では得票差の多くが『2万9978票差』となっているなど、4パターンしかないことを視聴者が突き止めたことで投票捜査の疑いが浮上。警察の捜査により投票数を操作していたことが確定。当時、全盛期だった韓国のオーディションバラエティの信用を失墜させた。

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