BTS(防弾少年団)の想像は現実になった。BTSはグラミー賞の扉を叩き、グラミー賞も扉を開いた。
ただBTSの想像の最後のひとかけらは、次に持ち越されることとなった。
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BTSは第63回グラミーアワード(GRAMMY AWARDS)で韓国アーティスト初の単独ステージを披露し、K-POPの新しい歴史を描いた。ただ韓国アーティストとして初めてグラミー賞にノミネートされたが、受賞には至らなかった。
受賞を期待していた多くの人々の物足りなさをBTSは、『Dynamite』のステージでなだめてくれた。
グラミー賞は、ザ・レコーディング・アカデミー(NARAS)が主催する音楽業界最高権威の賞だ。すでにアメリカの3大大衆音楽授賞式に通じる「ビルボード・ミュージック・アワード」を4年連続、「アメリカン・ミュージック・アワード」で3年連続の受賞を果たしているBTSは、今回のグラミー賞でグランドスラムを期待されたが、最後の最後で逃した。
それでもBTSは毎年、着実にグラミー賞で自分たちの存在感を示してきた。
第61回グラミー賞の授賞式では「ベストR&Bアルバム」授賞者として出演したし、2020年の第62回ではノミネートこそされなかったが、アジア歌手として初めてパフォーマーとしてLil Nas Xとのステージを披露した。
今年は「ベスト・ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス」(Best Pop Duo/Group Performance)部門にノミネートされ、単独ステージまで披露。それだけでも驚異的な成果という評価を受けている。
特に昨年の授賞式でBTSがノミネートすらされなかったため、多く米メディアがそれを指摘し、逆説的に音楽界における自分たちの地位が明らかになったりした。今年のグラミー賞で受賞者として呼ばれることはなかったが、そうそうたるワールドスターたちと並んで夢の舞台を飾り、グローバルな人気を改めて誇った。
グラミー賞は音楽性と芸術性、そして大衆性を等しく考慮するというが、まだ非英語圏のアーティストや特定ジャンルについて保守的だという評価を同時に受けている。そしてグラミー賞に変化が起こらず、大衆的な人気を基準としていないこともBTSにとっては不利な状況だろう。
BTSメンバーらと所属事務所Big Hitエンターテインメントのパン・シヒョク議長は2019年、グラミーアワードを主催するザ・レコーディング・アカデミー会員となり、音楽以外の部分でも絶えず努力してきた。
今回の授賞式は終わりではなく、新たなスタート地点として見ることもできるので、現実を冷静に見るべきという声も存在する。
BTSとともにノミネートされた候補は、誰が受賞してもおかしくないほど際どく、受賞したレディー・ガガとアリアナ・グランデの『Rain On Me』は、実際にアメリカで大きな成果を収めている。
2021年もBTSの様々な活動が予想されている。彼らが自分たちの音楽で世界の音楽市場を盛り上げ、グラミー賞の扉を継続的に叩けば、次の授賞式では今年とまた違う姿を見せてくれるはずだ。
BTSも所属事務所を通じて「グラミーアワードで名だたるグローバルミュージシャンたちと一緒にノミネートされたことに続き、念願の単独ステージまで披露できて非常に光栄だ。意味のある瞬間として記憶されるだろう」とし、「すべてARMY(BTSファン)の皆さんのおかげだ。次の目標に向かって、休むことなく進んでいく」と伝えた。
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