(G)I-DLEのスジン、Stray Kidsのヒョンジン、APRILのイ・ナウン…。
韓国化粧品メーカーのCLIOの広告モデルに起用されていた芸能人に、相次いで学生時代の“いじめ加害者疑惑”が浮上している。
【全文】Stray Kidsヒョンジン、“過去の過ち”認め謝罪
それについてCLIOは公式SNSを通じて、「議論が起きた直後にそのモデルと関連するすべての広報活動を直ちに中断した」とし、「国内外の協力会社の関係者にも該当コンテンツの使用を中止、モデルの連携活動の中断を要請した」と述べた。
3月2日、広告業界によると、一般的に広告の契約締結時、品位の維持と関連して求償権を請求することができるという項目を明示する。もし彼ら芸能人の疑惑が事実であった場合、モデル料の返還はもちろん、巨額の損害賠償訴訟を提起することもできる。
実際に2014年、違法賭博事件を起こしたコメディアンのイ・スクンを広告モデルに起用した自動車用品メーカーは、企業イメージの墜落を名目に20億ウォン(約2億円)台の損害賠償を提起した。これに対してイ・スクン側は、ソウル中央地裁・民事部の決定に基づいて7億ウォン(約7000万円)を賠償した。
しかし広告主が契約時、その内容を正確に記載していなかったり、疑惑の結果が明確でなく、議論が継続し続けたりする場合、訴訟を通じて求める結果を得ることは困難ではないかというのが広告業界の大半の意見だ。
CLIO戦略企画チームのチョ・ヨンジュ代理は、「モデル選定時にはまったく考慮できない部分で論議の中心に立っていて当惑している。幸いなことに、短時間のうちに広告掲示物を下げたので、売り上げへの打撃はなかった」とし、「契約の項目をすべて公開することはできないが、学生時代の疑惑の結果が明確になれば、契約上の損害賠償や違約金関連の項目を土台に広告返金訴訟も検討中」と述べた。
いじめや校内暴力に関する議論は、ノイズマーケティングの純機能を期待できない領域だ。
あまり知られていないブランドが騒動をきっかけに、消費者に覚えられる可能性はある。しかし犯罪に関連する部分であるため、否定的なイメージが根強く、下手をすれば売り上げの低下まで引き起こしかねない。
特に現在、学校に通っている小・中・高校生を見ると、校内暴力の加害者は非常に少数であり、被害を傍観するしかない学生が大半だ。それだけに加害者だったという芸能人が偶像化されている姿や、彼らが明るく美しい姿で広告する商品を否定的に眺める消費者が大多数になるしかないのが現実だろう。
仁川(インチョン)大学消費者学科イ・ヨンエ教授は、「影響力を持つ芸能人の過去の行いが指弾を受けて当然となれば、企業の立場でも彼らを広報手段として使う理由がない」とし、「今後、企業が広告モデルを選定するときは、契約の条件に該当内容(モデルによって企業イメージが深刻に毀損された場合、契約金の数倍を返すなど)を盛り込み、内容を正確に明記する必要がある」と説明した。
続いて「広告主はモデル選定時、単純な人気ではなく、評判のチェックをさらに慎重にしなければならない。私生活はもちろん、追求する価値と過去の行いまで綿密に計算する姿勢が必要だ」とし、「今回の事件は芸能人を目指す学生にも教訓となる。今後、これをきっかけに芸能界、広告業界に自浄作用が働き、肯定的な効果が生まれることを期待する」と付け加えた。
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