違法行為で物議を醸した失望感もあるが、それを卑劣に隠そうとした性根に大きな裏切りを感じざるを得ない。
K-POPグループBTOBのメンバー、チョン・イルフンが5年間も大麻を吸引し、常習麻薬容疑で摘発されたという事実が一歩遅れて知らされた。12月21日、ソウル地方警察庁・広域捜査隊は麻薬類管理に関する法律違反の容疑でチョン・イルフンが警察に検挙され、去る7月に検察に送致されたと明かした。
チョン・イルフンは今年初めから警察の調査を受けており、警察に摘発された後も平気でグループ活動に参加。そして5月末に突然、社会服務要員として兵役についた。これについては、捜査や世論から逃れるための入隊だったのではないかとの疑惑も浮上している。
それだけではない。彼が入隊前日にSNSに残した文章はファンを欺瞞したものであり、より大きな怒りを生み出している。しかし所属事務所であるCUBEエンターテインメントだけでなく、関係者もチョン・イルフンの大麻吸引はもちろん、警察に調査を受けていたことを知らなかったという立場だ。
俳優ペ・ソンウも同じような論議を巻き起こした。
ペ・ソンウは11月に飲酒運転で摘発された事実が一歩遅れて知られ、主演していたドラマ『飛べ小川の竜』を降板した。何よりも飲酒運転で摘発後も、何事もなかったかのようにドラマを撮影していたという点が問題視された。
彼の降板問題で再調整に入ったドラマは、2021年1月初めから放送を再開する予定。すでに第16話まで撮影したペ・ソンウの出演部分を大幅に編集し、第17話から第20話までは俳優チョン・ウソンが代替として投入される。
その代替俳優としては、先にイ・ジョンジェというニュースも伝えられたが、最終的にチョン・ウソンに決まった。3人の俳優の所属事務所であるアーティストカンパニーが尻ぬぐいをしている状況だ。
自らの過ちを隠そうと画策した韓国芸能人は、彼ら2人だけではない。偽りの解明で批判を免れようとするケースも多々あった。所属事務所が事件と関連して事実関係をまともに把握していなかったり、所属芸能人の言葉だけを信じて未熟な対応に走ったりするなど、事務所に対する責任論も台頭している。
もちろん、これまで積み重ねてきたイメージと人気が一瞬にして崩れる不安と、過ちが発覚しないのではないかという漠然とした期待も存在しているのだろう。
多くの芸能関係者たちは、「芸能人も過ちを犯すことがある。過ち自体に対する責任と叱責もあるが、今はその後にどう対応するかが重要だ」と口を揃える。
もはや嘘をつき通すのは不可能だろう。すぐに過ちを認め、ふさわしい罰を受けることだけが、より大きな騒動を防ぎ、後の復帰にもつながる唯一の方法だ。
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