キム・スヒョン主演作『サイコだけど大丈夫』の監督が語る、“大丈夫な”俳優たち【一問一答】

2020年08月24日 話題 #韓国ドラマ

韓国tvNドラマ『サイコだけど大丈夫』が、“癒しのドラマ”として定着した。

大多数の中の1人でなければ異常になる社会、慌ただしく流れる忙しい現代人の日常の中で、「サイコだ」と言われても大丈夫だと慰めてくれる。それこそ、『サイコだけど大丈夫』がマニア層から支持され、視聴率以上の意味を持つ作品になった理由だ。

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パク・シヌ監督のスタイリッシュな演出と脚本家チョ・ヨンによる個性的なシナリオ、それに俳優キム・スヒョン、ソ・イェジ、オ・ジョンセ、カン・ギドン、チャン・ヨンナムらの熱演がシナジー効果を発揮て「大人の童話」を完成させた。

以下、パク・シヌ監督との一問一答。

Q1. 全16話を完走した今のお気持ちを教えて下さい。

「ドラマを愛して頂いて感謝します。ご期待に沿えなかった部分については申し訳なく思っています」

Q2. 大人の童話のようなドラマ『サイコだけど大丈夫』を制作するにあたって、最も気を使った点は何でしたか?

「珍しくて新鮮ですが、珍しくてとっつきにくいということもあって、ドラマの個性をどの程度出すべきかについて最も悩みました。劇中、サンテ(演者オ・ジョンセ)がスンジェ(演者パク・ジンジュ)に言うセリフでこんなものがあります。「味気ないな、僕もお前も…」私に言う言葉のようでドキッとしました」

(写真=CJ ENM)パク・シヌ監督

Q3. マニア層を一気に集めたドラマですが、安易ではないジャンルにもかかわらず、共感を得て熱い支持を得た要因はどこにあったと思いますか?

「個性の強いドラマだっただけに、好き嫌いが大きく分かれる作品でした。それでも最後まで個性を維持しようとしたチョ・ヨン脚本家の勇気がこの風変わりな登場人物と物語の真心を引き出したのかと。だから視聴者の方々の共感と支持が生まれたのではないかと思います」

Q4. キム・スヒョン、ソ・イェジ、オ・ジョンセの「代表作になる」と言われるほど、主演俳優の熱演ぶりが目立ちました。キャスティングの過程と3人の俳優と一緒に仕事した感想をお願いします。

「キャスティングは不思議なほど順調でした。キム・スヒョンのような韓流トップスターが何故こんなマイナーな作品を選ぶの?女優がこのキャラクターを演じると好感度が下がるかもしれないのに何故?すでに演技力を認められているオ・ジョンセはどうしてこのような冒険をするの?といった疑問が私にもありましたが、彼らの有難い選択と、素晴らしい結果に深く感銘を受けました。険しい道を選び、それを花道に変えてみせた俳優の方々と一緒に仕事ができて光栄だと伝えたいです」

(写真=CJ ENM)パク・シヌ監督

 Q5. その他にも、OK病院の仲間たちなど、助演俳優らの熱演も話題でした。俳優陣に対する褒め言葉もお願いします。

「出演者の方々みんなが“本物の役者”です。特別出演、脇役問わず、みんなが『この程度の役をこんなに熱心にして演じてくれる理由はなんだろう』と思うほどでした。顔が出ないような役にも精を出し、1カットのために長時間待ち、たった一言のセリフを最高に仕上げるために誠意を尽くして…。助けてもらったのは私たち制作陣なのに、返って「ありがとう」と言ってくれる人たちなんですよ。本当に“OK”な俳優たちでした。

(写真=CJ ENM)左からソ・イェジ、キム・スヒョン

Q6. 多数が普通だと言われるけど、みんなどこかが欠けているこの社会で『サイコだけど大丈夫』というタイトルも印象的でした。監督が感じるに、このドラマはどんなメッセージがこもった作品だったのでしょうか?

「私たちはみんな“サイコ”です。それでも大丈夫です」

Q7. 監督が挙げる名場面とその理由もとても気になります。

「ガンテ(演者キム・スヒョン)とムニョン(演者ソ・イェジ)が平凡な高校生を演じ、サンテ(演者オ・ジョンセ)が会社員になった夢のシーンが好きです。大したファンタジーではないのに、私にはどのファンタジーよりも凄いと思いました。強烈な何かをせずにポツンと見えるその感じが、個人的に強烈に印象に残っています」

Q8. マニア層ができて毎回好評でしたが、予期せぬ部分で起きた議論や話題性に比べて低い視聴率が残念ではなかったでしょうか?

「議論と視聴率のどちらも我々が受け入れるべき視聴者の反応です。『何でわかってもらえないんだろう』というより、『もっと頑張れば良かった』という心残りがありました。私がもう少し上手にやれたら良かったと思います」

Q9.『嫉妬の化身~恋の嵐は接近中!』『ボーイフレンド』『サイコだけど大丈夫』まで、作品ごとに違う魅力が好評でした。「信じて見るパク・シヌ監督」と言われるほど、監督の感覚的な演出も人気の理由として欠かせませんが、ドラマを作る上で最も重要だと思うポイントはどの部分しょうか?

「私は特に良い脚本家、良い俳優、最高のスタッフと働く機会が多かったです。人に恵まれたおかげで私も過大な評価を得ましたが、同僚たちの能力が優れていただけに、彼らの意見をたくさん聞くことで助けられました。多くの人の努力で出来上がるのがドラマなので、台本よりも楽しく作ろうと努力するほうです」

Q10. 最後まで頑張ってくれた俳優やスタッフ、そして視聴者の方々にもメッセージをお願いします。

「皆さんは、本当に“大丈夫”な方たちです。本当にありがとうございました!」

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