女優ファン・ジョンウム(40)が、自身が実質的に所有する芸能事務所の資金43億ウォン(約4億3000万円)あまりを横領した事件。
仮想通貨への投資や個人のクレジットカード代、税金の納付などに使用していたことが明らかになった。
ファン・ジョンウムは現在、すべての容疑を認めており、全額を返済済みだという。
7月11日に韓国紙『朝鮮日報』が報じたところによると、ファン・ジョンウムは2022年7月、済州島(チェジュド)で自身が実質的に運営する芸能事務所の名義で8億ウォン(約8000万円)を借り入れたあと、そのうち7億ウォン(約7000万円)を「仮払金」として自らの個人口座に振り込んだ。
その後も同様の手法を2022年10月までに13回繰り返し、合計43億4163万ウォン(約4億3400万円)を引き出したとされる。うち約42億ウォン(約4億2000万円)は仮想通貨への投資に使用されたという。
問題となったのは、こうした取引において会計上の正式な契約書などが一切存在せず、法人資金が私的に使われていたという点。検察によると、ファン・ジョンウムはこの資金を使って、個人のクレジットカード代(443万ウォン)、株式担保ローンの利息(104万ウォン)、財産税・地方税などの支払いも行っていた。
ファン・ジョンウムが実質的に所有するこの芸能事務所は、100%が家族名義の「1人法人」だが、たとえ個人が所有する会社であっても、法人資金を私的に流用すれば横領罪が適用される。今回のように数十億ウォン規模かつ繰り返された取引は、より重大な問題として扱われる。
済州地方検察庁は2023年12月31日、ファン・ジョンウムを特定経済犯罪加重処罰法違反(横領)の容疑で在宅起訴した。
2024年5月に開かれた初公判で、ファン・ジョンウムはすべての容疑を認めた。法廷では「知人の勧めで仮想通貨投資を始めた。会社を大きくしたいという思いからだった」と説明したという。
この件を受けて6月、ファン・ジョンウムは自身の所属事務所Y.ONEエンターテインメントを通じてコメントを発表。「仮払金の形式で使用した全額を、自身の私有財産を処分して5月30日と6月5日の2回に分けて返済した」と報告した。
また「専門経営者ではない1人法人の所有者として、税務・会計に関する知識が不足していた点を深く反省している」とした上で、「速やかな解決のため、今後の裁判にも誠実に臨む」との姿勢を示した。
ファン・ジョンウムの次回公判は、8月21日に済州地方裁判所で開かれる予定となっている。
◇ファン・ジョンウム プロフィール
1984年12月25日生まれ。2001年にガールズグループSugarでデビュー。2004年に脱退した翌年、ドラマ『ルル姫』で女優活動を開始。『明日に向かってハイキック』『私の心が聞こえる?』『ゴールデンタイム』『キルミー・ヒールミー』『彼女はキレイだった』などの作品で演技力と人気を証明。2020年の『サンガプ屋台』『あいつがそいつだ』では主演。2016年に元プロゴルファーと結婚し、2児の母となるが、2025年5月に離婚が成立。
■【写真】ファン・ジョンウム、夫と“キスSHOT”のラブラブ家族写真
前へ
次へ