“n番の部屋”の「魔の手」は芸能界にまで…有名ガールズグループの個人情報を手に入れていた

2020年04月14日 話題 #n番の部屋事件

未成年者を含む女性を脅してわいせつ映像を制作・流布した容疑で拘束起訴された“博士の部屋”運営者チョ・ジュビンと、その一味の疑いが次々と明らかになるなかで、彼らがガールズグループのメンバーや女優などの個人情報が手に入れていたことがわかった。

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区役所などに勤務し、チョ・ジュビンの“手足”としての役割を果たしてきた社会服務要員が、不法に手に入れた個人情報をチョ・ジュビンに渡していたことが発覚し、波紋が予想される。

その情報をもとに、何か犯罪を行うつもりだったのかどうかは、まだ明らかになっていない。

「有名ガールグループの個人情報が多数」

MBCは4月13日の『ニュースデスク』を通じて、チョ・ジュビンの共犯者であった社会服務要員の捜査記録を公開した。

MBCは「ある社会服務要員の捜査記録を入手してみたところ、有名ガールズグループのメンバー、また女優、アナウンサーの個人情報を大量に抜き取っていたことが確認された」と報じた。

MBC『ニュースデスク』

報道によると、チョ・ジュビンが運営したテレグラム“博士の部屋”のメンバーで、ソウル松坡(ソンパ)区の住民センター民願行政チームで働いていた社会服務要員チェ氏(26)は、2019年3月から6月まで、住民センターシステムから抜き取った17人の住民登録番号と自宅住所、携帯電話番号などの個人情報をチョ・ジュビンに渡した容疑で逮捕された。

チェ氏が手に入れた個人情報のなかには、現在活動中の有名ガールズグループメンバーの個人情報が多数含まれていることが確認された。

MBCは「チェ氏は昨年3月、有名ガールズグループのメンバーAさんとBさんなど、計4人の個人情報を抜き出し、住民登録謄抄本の発給と転出入記録確認システムにアクセスし、そこから出てきた個人情報をチョ・ジュビンに送ったことがわかった。特にメンバーAさんとBさんに対しては、彼女たちの父親の個人情報も一緒に渡した」と報道した。

アイドル出身の女優の個人情報も…

また、「現在は演技者として活動中の別のガールグループ出身の女優Cさんの個人情報も、同じような時期にチョ・ジュビンに渡されたが、チェ氏はCさんの個人情報を3回にわたって集中的に照会していたことが明らかになった」と伝えた。

さらに「個人情報へのアクセス権がないチェ氏に行政システムへの接続IDを貸した、元松坡区庁所属の公務員も職務遺棄容疑で立件されて捜査を受けている」と伝えた。

チェ氏は警察の調査で、個人情報を入手した理由について「普段から関心があったガールズグループメンバーの個人情報を照会した」とだけ主張したが、どのような用途で使用されたかは不明な状況だ。

しかし先立ってチョ・ジュビンがチェ氏からもらった個人情報を利用し、JTBCソン・ソクヒ社長やユン・ジャンヒョン元光州(クァンジュ)市長を恐喝した経緯があるだけに、警察は彼らがガールズグループのメンバーの個人情報を利用し、詐欺や脅迫犯罪を企んだのではないかと捜査している。

“博士の部屋”を運営したチョ・ジュビン

韓国で大問題となっている“n番の部屋”事件とは、女性を脅して撮影したわいせつ映像や画像を数十万人がSNSで共有していた事件のこと。組織的なデジタル性犯罪で、20万人以上の有料会員がいたという。被害女性は未成年者を含む70人以上に上る。

そのなかで最も悪質とされる“博士の部屋”というチャットルームを運営していたチョ・ジュビンは、アルバイトなどと称して女性を募集し、応募時点で個人情報や顔が映ったわいせつな画像を受け取り、それを口実に脅し、さらに過激な動画を撮影させたとされる。

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