日本でも大きな注目を集めているNewJeansの独立騒動。
「訴訟なしの契約解除」を宣言したNewJeansに対し、所属事務所のADORは専属契約の有効性を主張。NewJeansを相手に訴訟を提起しなければならない境遇に置かれている。
NewJeansの「決別通知」以降、ADORが今後取るであろう対応を、本紙『スポーツソウル』記者が前例を通じて調べてみた。
NewJeansは11月28日、緊急記者会見を開き、ADORが所属事務所として持つべき最も強力な義務である、「NewJeansの保護」をする能力も意志もないため、ADORの帰責で専属契約が解除されると発表した。韓国芸能界での契約問題で度々登場する、「専属契約効力停止の仮処分命令の申し立て(仮処分申請)」をしないとも話した。
法の判断は受けずに自由の身になるというのがNewJeansの主張だ。一方のADORは法に頼るしかない状況だ。ADORが契約に違反したので違約金も払わず、商標権も自分たちが持つと主張するNewJeansを、指をくわえて見ているわけにはいかない。
また、その場合、帰責事由がADORにあるということを認めることにもなってしまう。
結局、法律関係の不安定さを解消する必要が大きいADORが、訴訟を始める可能性が高い。NewJeansの活動を阻止し、今後の独自の活動を防ぐためにも、番組出演や芸能活動禁止仮処分、損害賠償請求訴訟など、複数の法的措置を取るものと見られる。
所属事務所から活動禁止仮処分訴訟に遭った事例としては元東方神起、JYJのパク・ユチョンが挙げられる。彼はマネジメント会社のハブファントゥギャザー(旧イェスペラ)に契約解除を通知したあと、ほかのマネジメント会社のタレントとして芸能活動を続けた。
これに対してハブファントゥギャザーは2021年8月、パク・ユチョンを相手に番組出演と芸能活動禁止仮処分申請を出したのだった。
しかし、ユチョンは裁判所の決定を無視して芸能活動を続行。するとハブファントゥギャザーはパク・ユチョンと当時所属していた事務所に5億ウォン(約5500万円)相当の損害賠償請求訴訟を提起し、裁判所は「被告らが共同で原告に5億ウォンと遅延利子を支給せよ」という宣告を下したのである。
その一方で、タレント側に軍配が上がったケースもある。2011年、ガールズグループGirl's Dayのユラは前所属事務所から番組出演、芸能活動禁止などの仮処分訴訟を起こされたが、裁判所から棄却されている。
前所属事務所は当時、ユラの一方的な専属契約違反で莫大な損害が発生し、名誉・信用が失墜したため、芸能活動禁止などを求めるという仮処分命令の申し立てを裁判所に提起した。だが、裁判所はユラの母親が正式に契約解除を通知しており、契約違反の責任の所在が誰にあるのか不明だという理由で棄却した。
また、この類のトラブルで最もビッグネームだったのが東方神起だろう。キム・ジェジュン、キム・ジュンス、パク・ユチョンの3人は2010年、SMエンターテインメントとの専属契約訴訟中にC-Jesエンターテインメントへと加入し、3人組ユニットJYJとしてアルバムを発売。これに対し、SMエンターテインメントはJYJのデビューアルバムに対して発売禁止仮処分を提起し、強力な活動規制を訴えたりもした。
事務所が所属歌手を相手に提起する活動禁止仮処分訴訟は、「アーティスト保護」という事務所の専属契約で最も重要視される部分と相反する行動でもある。自ら信頼関係の破綻を証明することでもあることから、アーティスト側に攻撃の余地を与えかねないという危険性を孕んでいる。
実際、SMエンターテインメントはJYJへの仮処分を提起した直後に訴訟を取り下げている。「JYJのアルバムがすでに発売され、販売禁止仮処分の実益がないという判断で訴訟を取り下げた」という理由でだ。
NewJeansの問題以外にも、HYBEは他社アイドルを露骨に評価した「音楽産業リポート」という文書も露出しており、世論も良くない。したがって、ADORがNewJeansを相手に活動中止仮処分を出すことへの負担も大きいのである。
BTSなど人気アーティストを多数抱え、韓国屈指の大企業へと成長したHYBEが、どのような戦略で打開するのか、多くの注目が集まっている。
■【写真】緊急記者会見から一夜、NewJeansが暗い表情で日本へ
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