韓国を揺るがした婚外騒動への責任と謝罪…チョン・ウソンは何を語ったのか

2024年12月01日 話題

固い表情だった。緊張しているのか、呼吸をゆっくり整え、集中して話そうと努めていた。普段はどんな場でも余裕のある姿が特徴だったが、その面影は消えていた。両手を丁寧に揃え、マイクの前に立った。プライベートに関する論争で物議を醸した俳優チョン・ウソンは、顔を赤らめていた。  

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チョン・ウソンは11月29日午後、ソウル・汝矣島(ヨイド)のKBSホールで開催された第45回青龍(チョンリョン)映画賞授賞式に出席した。

今年、韓国映画最多観客数である1,312万人を動員した『ソウルの春』は、最多観客賞、作品賞、主演男優賞、助演男優賞など9部門にノミネートされていた。チョン・ウソンも主演男優賞の候補に挙がっていた。  

青龍映画賞の出席を控えたチョン・ウソンは、デビュー以来最大のスキャンダルに巻き込まれていた。モデルでインフルエンサーのムン・ガビが産んだ息子の実父であることが明らかになったのだ。婚外子を持つことになったチョン・ウソンは「結婚はしないが、子どもの責任は負う」との立場を公式文で表明した。  

チョン・ウソンとムン・ガビ

婚外子問題は論争の的となったが、その後の波紋はイメージ失墜の直撃弾となった。

10年間交際していた恋人がいたこと、一回り以上年下の女性と撮影したインスタント写真が流出したことなども発覚。また、知らない女性にインスタグラムでダイレクトメッセージを送った状況も明らかになった。

所属事務所は「プライベートは確認不可能」という曖昧な立場を示し、事実でない場合には積極的に否定するこれまでの対応と比較して、事実である可能性が高いという推測が強まった。

このような波紋の大きさから、青龍映画賞への出席を辞退するのではないかとの見方が多かった。現場で姿を見せるのはあまりにも辛いだろうという予想だった。

しかし、チョン・ウソンはこの日の出席で自身に降りかかった問題に正面から向き合った。  

『ソウルの春』が最多観客賞を受賞すると、チョン・ウソンはステージに上がった。同じく主演のファン・ジョンミンが満面の笑みで感想を述べたのとは対照的に、固い表情で舞台に立った彼は「チョン・ウソンです」と口を開いた。客席からは歓声が上がった。  

(画像=青龍映画祭授賞式・放送画面キャプチャー)

チョン・ウソンは「まず、『ソウルの春』をご覧いただいたすべての観客の皆様に心より感謝申し上げます。私は今日、『ソウルの春』に関わったすべての関係者に、私の個人的な問題が映画の汚点として残らないことを願う気持ちで、この場に立っています」と苦しそうに語り始めた。  

続けて「私に愛情と期待を寄せてくださったすべての方々にご心配と失望をおかけしたこと、心からお詫び申し上げます。すべての叱責は私が受け止めていきます。また、父親として息子に対する責任を最後まで果たす所存です」と強調した。  

父親になったことを明かし、責任を認めた発言だった。プライベートの論争については自分への叱責を求める謝罪の言葉だった。
また、『ソウルの春』に対しては礼を尽くす態度を示した。授賞式にも最後まで参加し、作品賞受賞の舞台にも再び立つなど、授賞式で特別扱いを求めることはなかった。  

(画像=青龍映画祭授賞式・放送画面キャプチャー)

時折カメラに映る彼の表情は、一度も笑顔を見せることはなかった。昨年、興行成績と批評家から好評を同時に得た『ソウルの春』の他のメンバーたちのように、授賞式を楽しむこともできなかった。ただ拍手を送るだけだった。

そこには国内最高の俳優としての栄光と傷が同時に映し出されていた。  

◇チョン・ウソン プロフィール

1973年4月22日生まれ。韓国・ソウル出身。身長187cm。1994年の映画『KUMIHO/千年愛』で俳優デビューし、映画では『私の頭の中の消しゴム』『グッド・バッド・ウィアード』『監視者たち』『アシュラ』『無垢なる証人』『藁にもすがる獣たち』『スティール・レイン』『ハント』『ソウルの春』、ドラマでは『アスファルトの男』『ATHENA -アテナ-』『パダムパダム ~彼と彼女の心拍音~』『愛していると言ってくれ』などで主演を務めた。2011年にはフジテレビ系列ドラマ『グッドライフ ~ありがとう、パパ。さよなら~』に出演したほか、2016年には映画『私を忘れないで』で主演と制作を務め、2023年に映画『ザ・ガーディアン/守護者』で監督デビューを果たした。

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