“奇跡”のグループFIFTY FIFTYが危機を迎えている。
【注目】FIFTY FIFTYメンバー、紛争の“黒幕”を明かす
破竹の快進撃を見せてきた中小芸能事務所発のグループはこのまま解散してしまうのか、業界の関心が集まっている。
ソウル高裁民事25-2部は10月24日、専属契約効力停止仮処分申請を引用しなかった一審の決定に対し、FIFTY FIFTYメンバー3人が提起した抗告を棄却した。
今年6月、彼女たちはATTRAKTが精算資料提供義務とメンバーの身体的・精神的健康管理義務などを履行しなかったとし、専属契約解約を主張する仮処分を申請したが、8月に棄却されていた。
この決定を不服としたメンバーたちは直ちに抗告するも、16日にキナのみ取り下げ、ATTRAKTへと戻ることに。グループは内部分裂することとなった。
以降も訴訟を継続していた3人は、インスタグラムにATTRAKTへの非難文を掲出して反撃を試みた。だがキナが、ATTRAKTの外注業者で騒動の“黒幕”とされるThe Givers代表、アン・ソンイルプロデューサーに関して暴露し、事件の顛末を明らかにしたのだった。
その後、ATTRAKTが3人に専属契約解約を通知したことで、FIFTY FIFTYは“事実上の解散”状態となった。「FIFTY FIFTY3人のメンバーが甚大な契約違反行為に対して、いかなる是正と反省もないことに対して措置を取った」として、「今後、メンバーに対する後続対応について議論する」とATTRAKTは説明している。
事務所側に戻ったキナは、今後もATTRAKTの支援を受けて音楽活動を続ける見通しだ。まだ具体的な活動形態は決まっていないが、グループでメインラッパーを担当していただけに、ソロで活動する可能性も少なくない。
あるいは、ATTRAKTが製作する新ガールズグループオーディションに出演し、再デビューという線もあり得る。また、キナの復帰によって商標権の行使も問題がなくなったため、キナを含めた“新生FIFTY FIFTY”の選択肢も排除できない。
一人事務所に戻ったキナの可能性が複数予想できる一方で、セナ、シオ、アランに対する大衆の視線は冷たく、復帰は容易ではないものと予想される。
黒幕とされるアンプロデューサーは業務上横領、私文書偽造および偽造私文書行使の疑いで、24、25日にわたって江南(カンナム)警察署で取り調べを受けた。そのため3人の今後は、アンプロデューサーの疑惑が明らかになって初めて予想できる段階になるだろう。
◇FIFTY FIFTYとは?
キナ(2002年生まれ)、セナ(2004年生まれ)、シオ(2004年生まれ)、アラン(2004年生まれ)の4人で構成されたガールズグループ。全員が韓国出身。確率的に五分五分という意味を持つグループ名には、理想と現実、そしてそのなかに共存する存在になるという思いが込められた。2022年11月にアルバム『THE FIFTY』でデビュー。2023年2月に1stシングルアルバム『The Beginning: Cupid』をリリースし、そのタイトル曲『Cupid』が大ヒット。米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」に20週以上も連続チャートイン(最高順位17位)し、BLACKPINKが持っていた歴代K-POPガールズグループの連続チャートイン記録(8週連続)を大幅に更新した。“中小芸能事務所の奇跡”と呼ばれた。
■FIFTY FIFTYの“外注プロデューサー”アン・ソンイル、横領の容疑で著作権料の一部が仮差押え
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