自らの信念で商業広告への出演を中断していた歌手イ・ヒョリと、“わいせつ騒動”でも堂々とした態度を見せてきたMAMAMOO・ファサ。
しかし彼女たちが明らかにした“本音”は、驚くべきものだった。
イ・ヒョリが商業広告に復帰すると宣言した理由はお金をたくさん稼ぐためであり、ファサは騒動のせいで人知れず気苦労していた。
イ・ヒョリとファサが9月4日、それぞれ異なるYouTubeチャンネルに出演して本音を打ち明けた。まずイ・ヒョリは「切ない兄シン・ドンヨプ」(原題)に出演し、商業広告活動に復帰する理由を打ち明けた。
先立ってイ・ヒョリは2012年、公益広告を除くすべての商業広告への出演を中断すると宣言した。「私はそれを食べて痩せたのではなく、その化粧品を使ってきれいになったわけではないのに(広告では)そんなふうに言わなければならない。もともとは何も考えていなかったが、長く活動していたら大衆と友達のような感じがして、率直な話をしてあげたくなった」と理由を説明した。
さらにイ・ヒョリはベジタリアンとなって、ベジタリアンに反する広告も撮らないと話した。彼女はとあるバラエティ番組で「ピザ、チキン、ラーメン、革素材の衣類広告も厳密にはできない。化粧品も動物実験をしてはならない」と明らかにしている。
しかしイ・ヒョリは最近、11年ぶりに広告モデルに復帰したいという気持ちを率直に示し、広告会社は積極的にイ・ヒョリにラブコールを送った。
YouTube番組でイ・ヒョリは、「人は言葉に気をつけなければならない。最近あまりにも気づく。私が(商業)広告もまたするようになったのではないか。考えは変わり続けているが、芸能人は一度口に出したら剥製のようになるから」と話した。
イ・ヒョリは「当時はそれなりの哲学があった。その考えが変わるということを今は知った。私がAntenna(芸能事務所)に入ったのではないか。ダンスチームにHolyBangを使いたいし、作曲家も高い作曲家に、ミュージックビデオも昔のように数億ウォン(数千万円)ずつ使いたいのに会社に要求するのが申し訳なかった」と述べた。
続けて「だがファンが望んで、私も見せたいと思うならば、“なぜ私が商業広告を撮らないと言ったのか”と後悔した。たくさん稼いでたくさん使って寄付もたくさんしたかった。幸い、とてもありがたくも(最近)CMがたくさん入ってきた。A4用紙の3~4枚がいっぱいになるほどだ」と言って驚きを誘った。
また、「自分がどんな福をもらって、こんなに自分がしたいようにしても人々が求めてくれるのだろうか。とても感謝している」と付け加えた。イ・ヒョリは自分の信念のため商業広告への出演を中断したが、彼女も人間であるため考えが変化せざるを得なかった。ファンに新しい姿を見せ、歌手としてカムバックするためにはお金が必要だったが、企画会社の所属アーティストとして収益を多く出せないまま、お金を要求することはできない。
最終的にイ・ヒョリは、妥協して商業広告を撮ってお金を稼ぐことを決心し、多くの広告出演を予告しただけに、彼女のカムバックにファンの期待が高まっている。何よりも寄付も約束したイ・ヒョリは、これまでのボランティア活動と共に善良な影響が広げると見られる。
ファサは去る5月にステージ上のパフォーマンスが「わいせつだ」と議論になったが、特に気にしない姿を見せていた。特別な立場や心境を明らかにしなかったからだ。
さらに7月には保護者団体に告発されたが、歌手PSYのコンサートにゲストとして出演し、「声が出ないかととても心配した。私は告訴されたことより、これを一番心配した」とまったく萎縮しない、華やかな発言で観客から熱い反応を得た。
しかし実際は、ひどく気苦労していた。ソン・シギョンのYouTubeチャンネルに出演したファサは、新曲『I Love My Body』を発売する理由について「単純だが、どっしりとしたメッセージを含んでいる。なぜなら私がそのように感じたから」とし、「私がこの曲を選択することになったきっかけだけど、しばらくわいせつ議論で少し騒がしかった」と話し始めた。
ファサは「MAMAMOOのアメリカツアーに行ったが、ちょうどアメリカに到着した日、カカオトークがどっと来ていた。それで“何かがまた起きたんだ”と、本当に祈りながらカカオトークを見た。私が公演ステージで見せたパフォーマンスが議論になっていて、“そうなんだ”とは思ったが、悪質コメントがすごかった」と回想した。
彼女は「私は悪質コメントにそんなに執着しないが、今回は少し強すぎた」とし、「ニューヨーク公演が初めての公演で、その時までにメンタルを管理しなければならなかった。ただただ“自分がこれまでやってきた通りにやろう”という気持ちで整理したが、ずっと気になっていた。それでも平気なふりをして公演を終えたが、終わるやいなや涙がどっとあふれた」と打ち明けた。
ファサは「今年一番、激しく泣いた。涙が滝のようにこぼれた。これではいけないと思って、メンバーに風に当たってくると伝えてホテルを出た。人がいないところでひとしきり泣くと、少し気持ちが落ち着いた」と話した。
ファサは淡々と騒動に対応している様子だったが、心の中では大変な時間を過ごしていた。だからこそ、新曲には議論と関連した曲に選んだ。「私は自分の体を愛する」と叫ぶ歌で正面突破を図るわけだ。
いずれにしてもスターたちの意外な本音は、驚きを与える。目に見える態度がすべてではないことを忘れてならない。
(記事提供=OSEN)
◇イ・ヒョリ プロフィール
1979年5月10日生まれ。女性アイドルグループFin.K.L.(ピンクル)のメンバーだったが、2003年からのソロ活動で大ブレイク。“韓国のブリトニー・スピアーズ”と称された。その一方で、交際男性を公表したり、子供時代のイジメ体験を告白したりとエピソードも多数。韓国では「イ・ヒョリ“シンドローム”」なる造語が誕生するほど、絶大な人気を誇る。2013年7月には実力派ミュージシャンのイ・サンスンと結婚し、済州島(チェジュド)に生活拠点を移した。バラエティ番組『ヒョリの民宿』で披露したオーガニックな暮らしぶりが話題を呼んだ。
◇ファサ プロフィール
1995年7月23日生まれ。2014年、4人組ガールズグループMAMAMOOの最年少メンバーとしてデビュー。グループではボーカルとラップを担当。『Piano Man』『Um Oh Ah Yeh』『Decalcomanie』『Yes I am』『Dingga』『AYA』など、数多くのヒット曲で高い影響力を見せつけた。2019年には『TWIT』でソロデビュー。ステージで見せる個性的で、洗練されたパフォーマンスが話題になることが多い。
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