TWICEにIVEウォニョン、少女時代ユリまで…。韓国では今、K-POPアイドルと手を組むゴルフブランドが急増している。
株式会社CreaS F＆Cのゴルフウェアブランド「パーリーゲイツ」は、昨年に続き人気ガールズグループTWICEと2年連続の専属契約を締結。3月17日に新しいテレビCMを公開した。
また、ゴルフウェアブランド「テーラーメイド」は先月、少女時代のユリを広報大使に委嘱したことを発表した。
「パーリーゲイツ」はMZ世代（1980～2000年代初頭生まれのミレニアル世代と1990年代中盤～2000年代生まれのZ世代を合わせた言葉）のゴルファーを意識し、昨年にゴルフウェアブランドとしては初めてガールズグループTWICEを専属モデルに起用して話題を集めた。
2012年に韓国国内で初登場後、感覚的なデザインながら機能性も重視したゴルフフェアで史上を席巻。登場6年目にしてゴルフウェアだけで年間売り上げ1000億ウォン（日本円＝約100億円）を達成すると、初のアイドルグループのモデル起用も功を奏し、昨年は史上最大となる売り上げ1230億ウォン（約123億円）を記録した。
「パーリーゲイツ」側はTWICEとの契約を延長した理由について、「TWICEの溌溂として活気に満ちたエネルギーが、パーリ―ゲイツのイメージとぴったり合っている」と説明。“ときめきに行く”というコンセプトのテレビCMは、春の花を背景にTWICEのメンバーたちがゴルフを楽しむ様子が映し出され、見る者の興味をそそる内容となっている。
CreaS F＆Cのまた別のゴルフウェアブランド「マスターバニーエディション」は昨年、グローバル・スポーツカーブランドのランボルギーニとのコラボレーションコレクションを発売した際、ボーイズグループASTROのメンバーで俳優のチャ・ウヌをモデルに起用した。
ほかでは、ハイエンドゴルフウェアメーカー「GOSPHERES」は昨年に続き、2023年春夏シーズン・アンバサダーとしてガールズグループIVEのメンバー、チャン・ウォニョンを起用した。
さらに、ガールズグループNewJeansがステージ衣装としてイギリスのファッションブランド「ヴィヴィアン・ウエストウッド」のゴルフウェアを着用し、注目を集めたこともある。
また、「テーラーメイド」のアンバサダーに起用された少女時代のユリは、趣味としてゴルフを楽しみ、「テーラーメイド」のゴルフクラブ「ステルス グローレ」女性用モデルを使用しているという。
「テーラーメイド」のイム・ホンヨン韓国支社長は、「ユリは爽やかなイメージを持っており、ゴルファーとしても多様な魅力を発散し、多彩な姿を見せてくれる。特に“ステルス グローレ”モデルとのイメージがよく合い、テーラーメイドとともに未来を作っていくことになった」と伝えた。
これまではウェアの機能性を強調し、プロゴルファーをモデルに活用してきた韓国ゴルフウェア業界は、コロナ禍に入りMZ世代のゴルフ人口が増えると、若いゴルファーを狙ってアイドルを広告モデルやアンバサダーに積極的に起用してきた。
若くてトレンディなイメージのアイドルを通じて、ブランドイメージが若くなる効果まで享受した。CreaS F＆Cのオム・チャンヨン・マーケティング統括理事はこう語る。
「国内でローンチして10年以上が経ったパーリ―ゲイツは、10年前から、機能性を強調するゴルフウェアとは異なり、ファッションを強調するハイエンドブランドだった」
「2～3年前から若いゴルファーが増え、アイドルグループTWICEをモデルに活用することで“若いブランド”と認識され、ウェアも以前より若く出るなど、ブランドリニューアル効果で売り上げが上昇した。国内において、単一ゴルフウェアで売り上げ1000億ウォン以上を記録するブランドは珍しい」
また、「購買力のある40～50代が主なターゲットだが、その年齢層に合わせて広告を打っても、ブランドがオールドに見えて購買力を刺激できない」という。
「若者たちが好きなブランドであってこそ、40～50代も関心を持ち、売り上げに影響を与える。そして、広告の方向性が20～30代に向かう。若年層の顧客は20％以上だ」
そして、「これまでは選手を活用してパフォーマンスを強調したマスターバニーの場合、昨年3カ月ほどチャ・ウヌをモデルに起用した際、オンラインモールやイメージ面で注目を集め、“チャ・ウヌ効果”を得た」とし、「今年もパフォーマンスを強調した“選手マーケティング”よりは、スタイリッシュで洗練されたインフルエンサーやセレブを活用したマーケティングを展開する」と付け加えた。
（構成＝ピッチコミュニケーションズ）
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