日本では現在、女子中高生を中心に、韓国コスメやファッション、グルメなど、韓国コンテンツが人気を集めている。その流れは“第3次韓流ブーム”ともいわれるが、特にK-POPアイドルの人気は絶大だ。
それはコンサートの規模を見れば一目瞭然だろう。
例えばBTS（防弾少年団）は、今年11月から来年2月まで、自身初となる日本でのドームツアーを開催する。
また、TWICEも来年にドームツアーを行うことが決まった。K-POPガールズグループが日本でドームツアーを行うのは史上初めてのことだ。
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日本でドームツアーは、観客動員数における最高到達点とされ、“人気の頂点の一つ”ともいわれている。K-POPアイドルのなかでも、東方神起やBIGBANGなど限られた人気グループだけが開催してきたが、そんなドームツアーを行うK-POPアイドルが続々と登場していることからもその人気度がうかがえるだろう。
もっとも、日本で人気を集めているのはK-POPアイドルだけではない。最近は、韓国のロックバンドも人気を広げつつある。
例えば、韓国では“アイドルバンド”と呼ばれるFTISLANDやCNBLUEも、日本では本格派バンドとして支持されており、大型ロックフェスなどにも出演。全国ツアーも毎年行っている。また、2015年に韓国でデビューしたN.FlyingやDAY6など、若手バンドも日本でメジャーデビューを果たしており、メディアで取り上げられることも増えている。
何より韓国ロックバンドの人気を実感したのは、先日幕を閉じたHYUKOH（ヒョゴ）の日本ツアーだ。
HYUKOHは韓国ではその名を知らない人がいない人気ロックバンドであり、いまや世界中から注目を集めているが、ワールドツアーの一環として10月15日～18日に行われた日本ツアーも、大阪公演のチケットがSOLD OUTとなるなど大盛況だった。
新木場STUDIO COASTで行われた最終日の東京公演を取材したが、日本公演では過去最大という2000人規模の会場は超満員状態。ライブ中も、曲のイントロが流れただけで客席から歓声が上がり、代表曲『WI ING WI ING』では合唱まで巻き起こっていた光景を見て、日本での人気の高さを感じざるを得なかった。
ファン層が幅広かったのも印象的だった。会場では10～20代の若者はもちろん、40～50代と思われるファンも見かけたし、女性ファンだけでなく男性ファンの数も多かった。K-POPアイドルが女子中高生を中心に人気を集めていることとは対照的だろう。
HYUKOHの日本での所属事務所・トイズファクトリーの関係者は、「もともとはK-POPや韓国ドラマ好きの女の子たちの間で知られていましたが、2016年からSUMMER SONICに2年連続で出演したことなどをきっかけに、ロックファンの間でも人気が広がっています」と話す。
ライブをきっかけに新たなファンを獲得しているということだが、HYUKOHはこの日の公演も日本のロックファンから高く評価されていた。
普段から日本のロックバンドのライブにも頻繁に訪れているという20代の男性ファンは、「HYUKOHのライブは初めて来ましたが、日本のバンドとはスケールの大きさが違った。あまりに感動して、アルバムを全部買ってしまったほどです」と語った。
また、韓国公演の演出を再現したという照明も大きな反響を呼んでいた。
30代の女性ファンは、「日本では見られないような照明に圧倒されました。ボーカルのオ・ヒョクの歌声もすばらしくて、日本のロックバンドとはまた違う魅力を感じました」と話した。
K-POPアイドルが絶大な人気を集めるなか、日本ツアーが大きな反響を呼んだHYUKOHを筆頭に、日本で人気を広げつつある韓国ロックバンド。
日本ではアイドルとロックバンドが“二大勢力”といわれ、国民的な人気を集めるロックバンドもあるが、はたして今後はK-POPに続き、“K-ROCK”が日本で新たなムーブメントを巻き起こすか。
いずれはBTSやTWICEのように、韓国のロックバンドが日本でドームツアーを行う日が来ることを期待したい。
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