今度は、どんな「共感のメッセージ」を伝えるか。
K-POPグループBTSが得意とする「成長のストーリーテリング」に、今回も期待が集まっている。
BTSは4月8日、公式HPやSNSなどにニューアルバム『MAP OF THE SOUL:PERSONA』のリード曲『Boy With Luv』(原題は『小さなものたちのための詩』)のティーザー映像を公開した。
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今回のアルバムと新曲は、「自分探し」というテーマを掲げている。収録曲『PERSONA』は「私は誰か、一生問うてきた質問/多分一生正解は見つけられないその質問」という歌詞から始まる。
心理学者カール・グスタフ・ユング(以下、ユング)研究の専門家であるマレイ・スタイン(Murray Stein)博士が、ユングの理論を地図の製作になぞらえて簡単に解説した概論書『ユング 心の地図』(Jung's Map of the Soul)からモチーフを得たと知られている。
BTSにインスピレーションを与えた『ユングの魂の地図』は、昨年12月からBig Hitエンターテインメントによる「Big Hit Shop」にて『愛するということ』『デミアン』と共におすすめ本として販売されている。BTSの新しいアルバムを理解するための本という意味だ。
最近BTSがアジアツアーなどで行ったARMY(BTSのファンたち)へのコメントや、これまでの発言で想定すると、今までファンが送ってくれた愛情と声援に恩返しする意味も込められているとの意見もファンの間で提起されている。
BTSの特徴といえば、デビューの頃から応援してくれたファンの成長に目線を合わせていることだ。
「学校3部作」と呼ばれるデビューアルバムとミニアルバムを通じて10代の立場から現実と夢を歌い、その後は『花様年華』の「青春2部作」などで若者が共感するストーリーテリングを繰り広げた。
また、「起・承・転・結」と続いた『Love yourself』シリーズは国際連合児童基金(以下、ユニセフ)と組んで世界の児童・青少年暴力の「Love myself」キャンペーンと連携し、社会的メッセージを極大化させている。
BTSのリーダー、RMは、ユニセフのグローバルパートナーシップ「Generation Unlimited」で「全世界の若い世代が自分を愛していると堂々と語り、声を上げよう(Speak yourself)。国、人種、性別に関係なく、自分自身について話し、自分の名前と声を見つけてほしい」とスピーチした。
BTSは来る4月12日にニューアルバム『MAP OF THE SOUL:PERSONA』をリリースし、アメリカの放送局NBCの人気番組『SNL』でカムバックステージを披露する。
同アルバムは事前予約販売の初日から現在まで27日間、米アマゾンのCDs&Vinyl部門でベストセラー1位を記録している。
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