“74歳で頂点に” アカデミー助演女優賞のユン・ヨジョン、韓国映画界にもたらす希望の灯

2021年04月26日 話題

ついに米アカデミー賞史上初の韓国人受賞者が誕生した。

【PHOTO】ユン・ヨジョン、アカデミー賞のレッドカーペットに登場

4月26日(韓国時間)、米ロサンゼルスのユニオンステーションで開催された「第93回アカデミー賞授賞式」で、映画『ミナリ』に出演した女優ユン・ヨジョン(74/数え年)が助演女優賞に輝いた。93年の歴史を持つアカデミー賞で、韓国俳優が受賞するのは初めてとなる。また、アジア系俳優としては63年ぶりだ。

映画『パラサイト 半地下の家族』が4冠に輝いた昨年に続き、2年連続で韓国人がアカデミー賞を受賞した快挙は、映画ファンはもちろん、韓国にとっても大きな喜びだ。

アメリカに移住した韓国人家族の物語を描いた『ミナリ』は、ブラッド・ピット率いる「プランB」が制作し、アメリカの配給会社「A24」を通じて世に送り出されたため、アメリカの映画として分類される。しかし、ユン・ヨジョンやハン・イェリなど、韓国の俳優たちが主演を務めたことから、韓国にとっても格別な意味を持つ映画となった。

(写真=PANCINEMA)『ミナリ』劇中のユン・ヨジョン

ユン・ヨジョンは劇中、娘のモニカ(演者ハン・イェリ)と孫の世話をするために海を渡ったスンジャ役を熱演。おばあちゃんの典型にとどまらず、破天荒な魅力で世界中の映画ファンを魅了した。

映画の中ではどこでもすくすく育つ“ミナリ(セリ)”の種をまいたスンジャの気持ちが家族にとって希望になったが、現実では世界最高権威を誇るアカデミー賞を受賞し、74歳で頂点を極めたユン・ヨジョンの姿が多くの人々に希望を与えることとなった。

ユン・ヨジョンは受賞スピーチでも特有のユーモアを交えて現場の笑いを誘った。『ミナリ』の制作会社の代表であり、プレゼンターを務めたブラッド・ピットには「私たちが映画を撮っている間、どこにいらっしゃたんですか?」とジョークを飛ばし、「ヨーロッパの方々は私の名前をよく間違えますが、今日だけは許してあげます」と余裕を見せ、確かな存在感を放った。

(写真提供=AFP Yonhap News)

韓国映画界において新たな歴史の1ページを刻んだユン・ヨジョン。昨年の『パラサイト 半地下の家族』に続いて再び希望の光を確認し、さらなる跳躍が期待できるようになった。ユン・ヨジョンの受賞は、コロナ禍で低迷していた映画界や芸能界に活気を吹き込む見込みだ。

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