クリスマスが今年もやって来た。パンデミック以降、年末特有のにぎわいはやや落ち着いたものの、人々がキャロルに耳を傾ける光景は今も変わらない。
世代やジャンルを超えたトップスターたちがそれぞれのカラーで描くウィンターソングを次々とリリースし、「クリスマスを彩るサウンド」を新たに書き加えている。おなじみの楽曲のリバイバルヒットから、ときめきが詰まった新曲まで、冬のプレイリストが例年以上に充実している。
今年もチャートを席巻しているのは、いわゆる“冬の定番曲”だ。2026年1月に完全体カムバックを控えるEXOの『The First Snow』は、リリースから10年以上が経った今も、年末チャートを逆走している。2013年にリリースされたこの楽曲は、ショート動画のチャレンジブームも後押しとなり、毎年12月になると必ずチャート上位にランクインするようになった。
グローバルスターの存在感も際立つ。BTSのVが歌った『Christmas Tree』は、ビルボードが選んだ「21世紀最高のクリスマスソング」で24位にランクインし、圧倒的な人気を証明した。また、パク・ヒョシンとのコラボ曲『Winter Ahead』も、世界各国のチャートを賑わせている。
さらに、マライア・キャリーの名曲『All I Want for Christmas Is You』が、ビルボード「Hot 100」で再び1位を獲得し、底力を見せた。
逆走ヒットが並ぶ中、新曲の存在感も際立っている。少女時代のユナは12月19日に新曲『Wish to Wish』をリリース。80年代ポップスのムードを再解釈したこの楽曲は、ユナ自身が作詞に参加しており、ファンへ向けた温かなメッセージが込められている。
第4世代を代表するガールズグループFIFTY FIFTYは、イギリスの人気アニメ『Blocks Universe』とコラボした『Making Christmas Magical』をリリース。童話のような世界観と、彼女たち特有の柔らかな歌声が冬の空気と溶け合っている。
バンドDAY6は、モータウンサウンドをベースにした『Loving the Christmas』をリリースし、コンサートを通じてファンに冬のプレゼントを届ける。
このほか、EXOは『The First Snow』の人気にとどまらず、新アルバムの収録曲『I’m Home』を通じて、“冬アルバムの名家”らしい存在感を改めて示す予定だ。デビュー20周年を迎えたSS501のユニット「FIVE O ONE」は『Last Christmas』を、fromis_9はキム・ミンジョンの名曲『White Memories』を24年ぶりにリメイクし、懐かしさと洗練を同時に届けている。
兄妹デュオAKMUのイ・チャンヒョクは、現代自動車のブランドキャンペーン「Hyundai Wish Tale」の挿入歌『We Wish』を発表した。正式な音源リリースがないにもかかわらず、口コミで話題を集めており“偉大なコンテンツはプラットフォームを選ばない”ことを証明する一例となっている。
アーティストたちが届けるキャロルが、波乱に満ちた2025年の余白を静かに埋めている。感性に包まれたこの冬、人々をそっと癒やしているのは、やはり音楽の力だ。
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