HYBE vs カカオ、ファンプラットフォームの覇権争い—Weverseに挑む「Berryz」の勝算とは?

2025年02月08日 K-POP

Weverseの対抗馬となるBerryzの登場が予告され、日本を含むグローバルなファンダムプラットフォーム市場に変化が訪れると予想されている。

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カカオエンターテインメントは、世界中のアーティストとファンが交流できるプラットフォーム「Berryz」を、今年上半期にリリースすると発表した。カカオは、韓国の大手芸能プロダクションであるSMエンターテインメントやSTARSHIPエンターテインメントを傘下に持つことから、所属アーティストを活用して本格的にファンダムプラットフォーム市場を開拓する狙いだ。

カカオのBerryz、HYBEのWeverse独占にストップをかける?

現在、韓国発のファンダムプラットフォーム市場は、HYBEの子会社Weverse Companyが運営する「Weverse」が主導している。この状況が、Weverseとカカオの「2強体制」に再編される可能性があるとの見方もある。

2019年にリリースされたWeverseは急成長を遂げ、昨年8月には累計ダウンロード数1億6000万件を突破。同年第3四半期の月間アクティブユーザー(MAU)は970万人に達し、1000万人に迫る勢いだ。

この成長の大きな要因は、圧倒的なアーティストラインナップにある。約2713万人のファンを抱えるBTSを筆頭に、SEVENTEEN、ENHYPEN、LE SSERAFIMといったHYBE所属アーティストや、BLACKPINK(YGエンターテインメント所属)やSMエンターテインメントのアーティストも参加している。

BTS
BTS

一方、カカオは音楽に限らず、ドラマ、映画、ウェブ漫画など、K-POP以外の韓国コンテンツも包括するファンプラットフォームを目指しているという。カカオ傘下のDearUはすでにファンコミュニケーションアプリ「Bubble」を運営しているが、Bubbleはアーティストとファンが1対1で交流できる機能が特徴的なため、Berryzとは競合しないと見られている。カカオも「BerryzはBubbleとは異なる形態で展開し、相乗効果を生み出す構造を作る」と説明している。

K-POP業界がファンダムプラットフォームに力を入れる理由

ファンダムプラットフォーム事業は、HYBEをはじめとする大手芸能プロダクションが数年前から注力している分野だ。2023年3月、HYBEがSMエンターテインメントの買収を断念した最大の理由の一つも、SMがWeverseに参加することでカカオとのプラットフォーム提携が実現したことにあった。

ファンダムプラットフォームは、K-POPアーティストのコンテンツを楽しんだり、ファン同士が交流したりするオンライン空間。コンテンツ配信、グッズ販売、イベントチケットの予約、アーティストとのコミュニケーションなど、多様なサービスを提供し、物理的な制約なしに市場を拡大できるのが特徴だ。CDの売上が減少傾向にある音楽市場において、安定した収益源を確保できる点でも大きな強みとなる。さらに、アーティストのキャラクターやコンセプトを活かした二次的なIP(知的財産)商品を展開することで、さらなる利益を生み出すことも可能だ。

また、多くのファンダムプラットフォームは有料会員制を採用している。Weverseは昨年12月から月額課金型のデジタルメンバーシップを導入し、収益化を加速させている。Weverseの売上は、2019年の約782億ウォン(約87億円)から2023年には3379億ウォン(約376億円)へと急成長し、有料化の成功を証明した。

Weverseが収益化戦略を本格化させたことで、ファンダムプラットフォーム市場の規模はさらに拡大する見込みだ。業界関係者は、「Weverseに新規参加したアーティストの約30%が海外のアーティストであることを考えると、まだ潜在的な顧客層や新規参入の余地がある。ファンダムプラットフォームのグローバル市場進出はさらに加速するだろう」とし、「カカオの技術力を活かした新たなプラットフォームが登場すれば、市場はさらに成長する可能性が高い」との見解を示した。

この熾烈な競争が、K-POPを中心としたファンダムプラットフォーム市場にどのような変化をもたらすのか。Weverseの牙城を崩すことができるのか、それともBerryzが独自の市場を切り開くのか。ファンダム経済の未来を占う重要な戦いが、今まさに始まろうとしている。

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