突然この世を去った女性気象キャスターによる“職場内いじめ”の訴えをめぐって、韓国地上波テレビ局MBCが声明を発表した。
1月28日午後、MBCは公式声明を通じて「故人と関連した事実に言及することは非常に慎重なことであり、MBCとしては対応について慎重に慎重を重ねざるを得なかった」とし、直ちに声明を発表できなかった理由を説明した。
MBCでは昨年9月、局に所属していた女性気象キャスターのオ・ヨアンナさんが突然この世を去った。28歳だった。あまりに早すぎる別れとなった彼女の悲報は、同年12月に遅れて伝えられた。
すると今年1月27日、とある韓国メディアを通じて、オ・ヨアンナさんの携帯電話から“職場内いじめ”を訴えるメッセージが発見されたことが報じられた。
同メディアによると、オ・ヨアンナさんは携帯電話のメモ帳に原稿用紙17枚分のメッセージを作成したという。
メッセージには、「誤報を出してしまった気象キャスターがオ・ヨアンナさんに過ちを被せたこと」「別の気象キャスターが“教えなければならない”としてオ・ヨアンナさんを退勤時間に会社に呼び出し、1時間30分以上も帰さなかったこと」「オ・ヨアンナさんが人気バラエティ番組の出演オファーを受けた際、加害者が暴言を吐いて非難し、彼女の実力を問題視して非難のメッセージを送ったこと」などが記されていた。
このような報道を受け、MBCの対応に注目が集まっていたわけだが、同局はオ・ヨアンナさんの“職場内いじめ”訴えについて次のように伝えている。
「明確に確認できる事実は、故人がフリーランサーとして仕事をしながら、自身の苦衷を担当部署(経営支援局人事チーム人事相談室、監査局クリーンセンター)や一緒に仕事をした管理責任者などに知らせたことがまったくなかったという点だ」
「故人が当時、会社に公式で苦衷(職場内いじめなど)を申告したり、申告でなくても、責任ある管理者などに被害事実を少しでも知らせたのであれば、会社は当然、相応の調査をしたはずだ」
「MBCは職場内いじめに対して苛酷なほど厳しく処理しており、フリーランサーはもちろん、出演陣の申告が受け付けられ、相談の要請が入った場合にも、遅滞なく調査に着手することになっている」
また、MBCは「一部記事で言及した通り、“故人がこの世を去る前、MBC関係者4人に自身の被害事実を知らせた”とすれば、その関係者が誰なのか我々に知らせてほしい」とし、「確認されていない内容に対する無分別な流布と疑惑提起を自制することを要請する。故人の名誉と直結しているだけでなく、また別の次元の被害者が生じかねないためだ」と警鐘を鳴らした。
それとともに、「正確な事実も知らないまま、あたかも何かの機会でも掴んだかのように問題を“MBC揺さぶり”の次元で接近する勢力の蠢動に対しても懸念を表す」とし、「MBCは最近確認されたという故人のメッセージを現在持っていない。遺族が新たに発見されたというメッセージを基に、事実関係の確認を要請すれば、MBCは最短時間内に真相調査に着手する準備ができている。MBCは公共放送として、同時に構成員の大切な仕事場として、常に恥ずかしくない正しい道を進めるよう努力する」と伝えた。
なお、1996年4月30日生まれのオ・ヨアンナさんはソウル芸術大学の文芸創作科出身。2017年にはJYPエンターテインメントで練習生13期公開オーディションに参加し、「Hermoso Beauty賞」を受賞。副賞として3カ月の受講券を受け取るなど、一時はアイドル練習生を目指した。13期公開オーディションの同期にはNiziUのマコ、Stray Kidsのスンミン、元FANATICSのユンヘなどがいる。
その後、2019年5月に行われた韓国の伝統美人を選抜する「全国春香(チュニャン)選抜大会」で「スク」に輝いたオ・ヨアンナさんは、2021年にMBCの気象キャスター公開採用に合格し、同局で活動を続けていた。
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