ガールズグループNewJeansがHYBE傘下レーベルの芸能事務所ADORとの専属契約解除を宣言したなか、その背後に“NewJeansの母”ことミン・ヒジン氏がいたという疑惑が韓国メディアによって報じられている。
韓国メディア『ディスパッチ』は12月2日、NewJeansのユーチューブにおける緊急生配信、ハニの国政監査出席、メンバー5人による契約解除記者会見などにミン・ヒジン氏が介入したと報じ、タンパリング(契約満了前の事前接触)疑惑を提起した。
NewJeansは11月28日に実施した記者会見で「(専属契約解除について)ミン前代表とは話していない」と一線を引いていたが、これを否定する報道だ。
また、9月にユーチューブで実施した緊急生配信も「自分たちの決定」と話したが、『ディスパッチ』が入手したテレグラムのメッセージによると、ミン・ヒジン氏は当時、NewJeansが生配信を開始する時間を把握しており、関連の内容についてNewJeansメンバーの両親と連絡したという。
さらに、ハニはHYBEの“職場内いじめ”と関連して10月15日に行われた雇用労働部・経済社会労働委員会の総合国政監査に参考人として出席したが、同月9日にファンコミュニケーションプラットフォーム「Phoning」で国政監査出席を明らかにした際、「まだマネージャーと会社(所属事務所)は知らない」と強調していた。
ただ同件についても、出席の事実を明らかにする一日前の10月8日、ハニが参考人出席の封筒を持ってミン・ヒジン氏の作業室を訪問した写真も公開された。
『ディスパッチ』はミン・ヒジン氏による具体的なタンパリングの状況も報じた。
業界では最近、KOSDAQ上場企業のD社がミン・ヒジンを迎え入れるという噂が流れた。これに対し、ミン・ヒジンは先月に「私が『誰かから投資を受けることにした』『どこと契約することにした』という話が投資業界を中心に広がっていると聞いた。特定の会社名が言及された話も聞いたが、これがすべてまったくの事実ではないことをハッキリと申し上げる」として断固否定した。
しかし、『ディスパッチ』の報道によると、ミン・ヒジン氏はNewJeansメンバーの伯父を社内取締役に選任しようとしたD社と実際に会ったという。
『ディスパッチ』は「9月30日、ミン・ヒジン氏はこの会社の実質的所有主であるA氏に会った。2人のつながりは、NewJeansメンバーの家族(伯父)B氏だ」とし、彼らが会合した際の写真も公開した。
続けて、「A会長はミン・ヒジンが『私がNewJeansを連れてくることができるでしょうか?』と話した。『ミン・ヒジンとB氏はすでにHYBE脱出を準備しているように見えた』と説明した」と伝えた。
11月20日にHYBEとの株主間契約を解除し、ADORの社内取締役を辞任したミン・ヒジン氏だが、『ディスパッチ』が報じた9月30日の会合時点ではADORの社内取締役職に就いていた。また、NewJeansの契約期間も2029年7月31日までとなっているため、これらがタンパリング(契約満了前の事前接触)に該当するという。
『ディスパッチ』はA会長が「B氏から先に連絡が来た。ミン・ヒジンに50億ウォン(日本円=約5億3493万円)程度を投資できるかと言った。2人が投資と関連して緊密に疎通しているように見えた」とし、「投資家を探すと言った。それで約束をした。3時間の間、かなり多くの話が交わされた」と話した内容も報じた。
実際、会合から2日後の10月2日、D社は新たな取締役の選任を予告した。 しかし、ミン・ヒジンが突然D社との接触を否定したことで、A会長はB氏を取締役の名簿から降ろしている。
なお、『ディスパッチ』が報じた上記の疑惑に対し、ミン・ヒジン側は「立場を整理中だ」と伝えている。
◇NewJeans プロフィール
2022年7月22日にミュージックビデオを公開しながら電撃デビューした5人組ガールズグループ。2004年生まれのミンジとハニ、2005年生まれのダニエル、2006年生まれのヘリン、2008年生まれのヘインで構成された。デビューアルバム『New Jeans』の発売と同時にライジングアーティストとして急浮上。デビュー曲『Attention』と『Hype Boy』が韓国Melonの「TOP 100」チャートで1、2位を記録した初のガールズグループとなった。またK-POPグループで初めてデビュー曲(『Attention』)がSpotifyの「ウィークリートップソング・アメリカ」にチャートインした。
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