街の各所で「PARIS 2024」と記されたフラッグや五輪マークが目に入る。フランス市民と多くの観光客は、開幕を来月に控えた2024年パリ夏季五輪の雰囲気に早くもどっぷりと浸っている。
パリで夏季五輪が開催されるのは、1900年大会と1924年大会に続き3度目であり、100年ぶりのことだ。
今大会は7月26日に開幕し、8月11日まで行われる。一都市で夏季五輪が3度開催されるのは英ロンドン(1908年、1948年、2012年)に次いでパリが2都市目だ。
前回の2021年東京五輪はコロナ禍の影響で大会が1年延期され、本大会は無観客で行われた。
パリ五輪は2016年リオ五輪以来、8年ぶりに有観客で開催される真のスポーツの祝祭だ。
パリ市内では早くも、大会マスコット「フリージュ(Phryge)」をイメージした各種デザートや人形が楽しめる。
フリージュは、フランス革命で革命家が被った“自由の象徴”ことフリジア帽をモデルとした。デザインには自由、平等、博愛を示すフランスの三色旗(青、赤、白)のカラーが用いられている。
パリのシンボルと言えるエッフェル塔の中央には五輪マークがかけられている。
パリ五輪組織委員会によると、エッフェル塔の五輪マークはリサイクルの金属素材で作られた。
昼間は五輪マークが青、黄、黒、緑、赤の「5色」を維持するが、日が暮れて夜になると、マークはLEDによって白色に光る。五輪がいよいよパリにやってきたことを感じさせる。
今大会の開会式は、パリを流れるセーヌ川とエッフェル塔の側にあるトロカデロ広場で開かれるため、より関心を集めている。各国の参加選手が船に乗り、セーヌ川を下るというのだ。
6月17日には、選手を乗せる船のリハーサルが行われた。この様子は市民の関心を集め、イベント関係者もさまざまな旗を振って歓迎していた。
競技場外での開会式は五輪史上初なだけに、自然と警備も強化される。
パリ五輪組織委員会によると、警備には軍・警察及び民間保安要員など約8万人が投入されるという。
実際、パリ市内の公共交通機関を利用する際も、警備員がチケットのチェックはもちろん、以前よりも徹底的に身分を確認しており、周囲への警戒も怠らない。
1カ月後に迫った開幕に向けて、パリ市民はビーチバレーが行われるエッフェル塔スタジアム、近代五種と乗馬が行われるベルサイユ宮殿、テコンドーが行われる歴史的建造物グラン・パレ、アーチェリーが行われるアンヴァリッド広場などを見て回り、五輪を感じている。
パリ五輪では、計32種目で329枚の金メダルをかけて競争が繰り広げられる。
水泳(水球、飛び込み、アーティスティックスイミングなど含む)に最多49枚の金メダルがかかっており、陸上も48枚で続く。
ただ、女子ハンドボールを除いて男女サッカー、男女バスケ、男女バレーなどあらゆる団体球技種目で出場権獲得に失敗した韓国は、1976年モントリオール五輪(50人)以降で最も少ない選手団がパリ行きの飛行機に乗る。
現時点で、韓国選手団は19種目で計119人が五輪出場を確定している。これは前回の東京五輪(計238人)の半分以下の人数だ。
エリートスポーツの低迷が深刻な韓国は、今回のパリ五輪で「金メダル5枚」という保守的な目標を定めている。
しかし、“金脈”が爆発すればひとたび上昇気流に乗れるのが韓国だ。
アーチェリーやフェンシングなど、メダル獲得が期待される種目をはじめ、他種目でも「スポーツ強国のDNA」を証明する韓国の“金色神話”がパリの地で輝くことを願う。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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