波乱万丈の監督人生を歩む元Jリーグ得点王ファン・ソンホン、新天地2部で再起誓う!

かつてセレッソ大阪で1999年シーズンに韓国人選手初のJリーグ得点王に輝き、柏レイソルにも所属経験のある元韓国代表FWファン・ソンホン(51)が、監督として波乱万丈のキャリアを歩んでいる。

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ここ10年、ファン監督は波乱の連続だった。2007年から2010年にかけて指揮を執った釜山アイパークで成功を収めると、2011年からは浦項スティーラースの監督に就任し、Kリーグと韓国FAカップ優勝を達成した。

2016年からはFCソウルで采配を振るい、就任初年度にKリーグ優勝を果たした。しかし、以降はアジアチャンピオンズリーグ進出失敗に続き降格危機にもさらされたことで、監督の座を追われた。

現役時代のファン・ソンホン

そして、2018年末には中国リーグの延辺FCで指揮する予定が、クラブが解体されたことで監督職すら失ってしまった。

華々しい優勝経験から一転、監督キャリアの底まで沈んでしまったファン監督。

そんなファン監督は、再起をかけた新天地にハナ金融グループの買収によって企業クラブに生まれ変わった、Kリーグ2部所属の大田ハナシチズンを選んだ。

大田ハナシチズンのクラブ創設式で記者会見に臨むファン・ソンホン監督(写真左)

1月13日、ファン監督は「新たな扉が開かれるようだ。新鮮な気持ちで準備を進めている。ときには休息を入れながら、気付きを行動に移していく」と決意を述べた。

「時代は変わった。選手に寄り添わなければ…」

ファン監督の2部リーグ行きは異例といっていい。FCソウルで不振に陥ったとはいえ、過去の優勝経歴からわかるように監督としての能力はすでに立証されているからだ。

彼は「指導者は挑戦の連続だ。平坦な道ばかりを進むことはできない」と話し、大田の監督に就任した経緯について「クラブの考えが良かった。自分の故郷(礼山)に近いこともあり、興味もあった。1部で戦うべきクラブだ。私にとっては良い機会となるだろう」と明かした。

浦項時代のファン・ソンホン監督

これまでの試行錯誤はファン監督にとって良い教訓となった。ファン監督は空白期間に過去を振り返り、心と頭をリセットした。

彼が下した結論は“変化”だ。ファン監督は「なぜ失敗したのかを考えた。良かった部分も浮かんだが、そうでない部分についてより多く考えた」と述べた。

そして「世界が変化するように、監督も変わらなければならない。我々のチームは若いため、私も気を配りながら指導を進めるつもりだ。そうすれば潜在能力を引き出せる。これまでとは違う方法でアプローチしたい」と、指導方法について考えを語った。

彼のいう変化とはコミュニケーションと柔軟性だ。昔よりももっと選手たちの輪に近づき、より能動的に対処していく考えだ。

「これまで3チームを率いたが、選手が自ら動かなければすべての戦術に意味がなくなる。選手たちが楽しく熱意を持ってプレーできる雰囲気を醸成したい。それと同時に、ただ一つに固執しない柔軟なサッカーを展開する。選手にあまり負担をかけすぎないことも重要だと感じている」と話す。

「昇格も重要だが、未来も重要だ」

大田の最大の目標は1部昇格だ。

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