早いうちに昇格を果たし、アジアの舞台まで上り詰めることがクラブ創立時に掲げた抱負である。
ファン監督は「今年が勝負であるのは当然だ。企業や市からも期待を多く寄せられている。我々は目標に向かって最善を尽くすだけだ」と昇格の重要性に触れた。
一方、「だが、それだけではすべてを成しえないだろう。クラブは未来に対するビジョンを長い目で持つ必要がある。数年やってすぐに放棄してはならない。連続性、計画性をもって臨めばポジティブな変化が望めるだろう」と、長期的な準備が伴うことも強調した。
「私は、クラブに未来があるべきと考える。目の前の成績ももちろん重要だが、将来を準備しなければならない。既存の若手もいる。彼らが役割を果たせばクラブに大きなエネルギーを与えるだろう。自身をもって成長してほしい。我々のチームの色にも大きく影響するだろう」と、20代前半のルーキーを積極的に起用する構想をファン監督は明かした。
これもまた運命か。ファン監督が大田に就任するやいなや、新シーズンの2部リーグはし烈な昇格争いが予想されている。
2度の昇格経験を持つナム・ギイル監督を招へいした済州ユナイテッドFCや、2002年日韓W杯“4強神話”の主役の1人であるソル・ギヒョン監督率いる慶南FC、またイ・ガンイン(18・バレンシア)らを率い韓国をU-20W杯準優勝に導いたチョン・ジョンヨン監督率いるソウルイーランドFCなど、名のある監督たちが2部リーグで相まみえることとなった。
新シーズンの1部昇格争いは、過去になくし烈なものになると期待して良いだろう。
ファン監督は「若い指導者たちとの競争はモチベーションになる。これまでとまったく異なる環境に、期待を持って飛び込むだろう。初心に帰って良いチームを作り上げたい」と、並々ならぬ覚悟を明かした。