かつて“日韓戦”で死闘を繰り広げた両国の守護神が、J1リーグの舞台で再会した。
3月1日、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた明治安田J1リーグ第2節の川崎フロンターレ対ジュビロ磐田。両チーム合計9得点が生まれる打ち合いとなった試合は、アウェイの磐田が5-4で勝利を収めた。
そんな今回の一戦は、川崎Fの元韓国代表GKチョン・ソンリョン(39)、磐田の元日本代表GK川島永嗣(40)と、日韓の元代表元守護神が両ゴールマウスを守ったことでも注目を集めた。
「アジアカップ以来の対戦でしたから、とても楽しみにしていました」
試合後、そう話したのは川島。実際、チョン・ソンリョンとは今から13年前の2011年1月25日、アジアカップ準決勝で対戦した間柄だ。当時は川島が27歳で、チョン・ソンリョンは26歳だった。
それまで、2007年アジアカップ3位決定戦や2008年東アジアサッカー選手権などの“日韓戦”ではともにベンチ入りするも出場がなかった。ただ、お互いに2010年南アフリカW杯を通じて正守護神の座を掴み、アジアカップ4強の舞台で代表戦での初対決が実現した。
試合は延長120分間で2-2としてPK戦に突入すると、川島が韓国のキックを2本連続セーブ、さらには3人目のキッカーのミスも誘発する活躍ぶりで日本がPK戦3-0で勝利。その後、日本は決勝でオーストラリアを破り優勝、敗れた韓国も3位決定戦でウズベキスタンを下し3位入賞していた。
なお、2人はその後2011年8月10日に札幌ドームで行われたキリンチャレンジカップ2011の“日韓戦”でも対戦していて、結果は日本が3-0で大勝。ちなみに、クラブではアジアカップ以前の2010年にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で対峙しており、当時は川島が川崎F所属、チョン・ソンリョンが城南一和天馬(ソンナム・イルファ・チョンマ/現・城南FC)で、グループステージ2試合ともに両者がゴールを守っていた。
そんな日韓両代表の守護神が、10年以上の歳月を経てJ1のピッチで再び対戦。チョン・ソンリョンは川島について「素晴らしい選手ですし、今回も良いパフォーマンスを見せていました」とし、「特別な機会だったと思います」と再会を振り返っていた。
(取材・文=姜 亨起/ピッチコミュニケーションズ)
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