東京五輪出場を決めた女子バレー韓国代表、もたらされた“チーム変革”とは?

振り返れば、ラバリニ監督が韓国女子バレー史上初の外国人監督として招聘されたのは、2019年2月。

就任時からキム・ヨンギョン依存からの脱却、リベロとセッターを除いた全員が攻撃参加する“スピードバレー”をテーマに掲げ、2019年5月からは多くの実戦経験を重ねてきた。

ネーションズリーグ、東京五輪・大陸間予選、アジア選手権、FIVBワールドカップ、そして今回のアジア予選と、6カ月間で36試合以上に上る。

そうしたなかでときに選手を試し、ときにはキム・ヨンギョン不在でも結果を残しながら迎えたのが今回のアジア予選だった。

世代融合と外国人監督のチーム改革。サッカー韓国代表初の外国人監督だったフース・ヒディンクも同じような変革を韓国サッカーにもたらしたが、現在の女子バレー韓国代表もそれに近い雰囲気を感じる。

キム・ヨンギョン

ただ、女子バレー韓国代表はまだ、東京五輪の出場権を手にしたに過ぎない。アジア予選では圧勝続きだったが、いずれももともと世界ランキングでは格下の相手だ。

東京五輪で目指すはメダル獲得

世界ランキングで韓国(9位)より上位の国々がすでに大陸間予選で出場権を獲得しているだけに、ラバリニ韓国はようやくスタートラインに立ったに過ぎない。真価が問われるのは、今年7月の東京五輪だろう。

前々回のロンドン五輪では4位、前回リオデジャネイロ五輪では5位に終わった韓国女子バレー。東京五輪で目指すのは、1976年モントリオール五輪以来となるメダル獲得だ。

東京五輪はスーパーエースのキム・ヨンギョンを擁して戦える最後のオリンピックということでメダル獲得への期待も高く、すでにKOVOは東京五輪でメダル獲得した暁には選手たちに褒賞金を与えることも発表している。

金メダルなら5億ウォン(約5000万円)、銀メダルなら3億ウォン(約3000万円)、銅メダルなら2億ウォン(約2000万円)。これがチームと選手のモチベーションにどう作用するかはわからないが、いずれにしても韓国でも東京五輪に名乗りを上げる競技が出てきた。

今後も東京五輪への出場を決めた韓国の種目やアスリートたちを都度紹介していきたい。

(文=慎 武宏)

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