“神童”の別名を“エース”に…韓国男子卓球、期待の18歳が誓った覚悟とは

2020年01月08日 スポーツ一般 #卓球

「もっと活躍して別名を変えてみせたい」

日本の卓球リーグであるノジマTリーグの岡山リベッツに所属するチョ・デソン(18・大光高)は、2019年に“卓球の神童”との別名を付けられた。

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2019年8月の国際卓球連盟(ITTF)ワールドツアー2019チェコオープンに出場したチョ・デソンは、混合ダブルスと男子ダブルスで優勝して2冠を手にすると、9月のアジア選手権では協会推薦の国家代表として出場し、2020年東京五輪の前哨戦も経験した。

(写真=ノジマTリーグ公式HP)チョ・デソン

2019年12月に行われた全世界のトッププレイヤーが集うワールドツアー・グランドファイナルにも混合ダブルスで出場したチョ・デソンは、各種大会で“最年少”の名を付けて出場し、韓国卓球界の新たな歴史を次々と築いていった。

“神童”から“エース”へ

代表最年少である彼は、壮大な夢を持つ。

チョ・デソンは「2019年序盤には2020年の期待を抱かなかったが、意図せずチャンスが舞い込んできた。惜しい点もいくつかあるが、運も味方にできた一年だった」と昨年を振り返った。

2019年2月25日の「第24回コカ・コーラ体育大賞」に参加したチョ・デソン

そして「正直、“卓球の神童”という別名が少し気になる。僕に関心を寄せてくださっているから、より頑張らなければならない。でも、もう“神童”の名は一度経験したから、もっと活躍して別名を変えたい」と述べると、控えめに“エース”という単語を口にした。

最初からすべてを期待するわけではない。2020年は東京五輪が迫っている状況ではあるが、チョ・デソンはより長いスパンで現実的な判断をしている。

彼は「世界ランキングで下位にいるため、上位選手と同様のメリットを受けられない。頑張って競争は続けなければならないが、現実的には不利なのが事実だ。オリンピックは世界ランキングを無視できない」と語った。

また、「東京五輪にはもちろん出場したいし、そのために準備もする。でも、もし上手くいかなくても挫折や失望はせず、2024年のパリ五輪を見据えたい。パリ五輪には必ず出場したい」と、数年先の展望を見通した。

心強い“相棒”の存在

チョ・デソンにはシン・ユビン(16)という“相棒”がいる。挑戦への道のりは孤独ではない。

「2つの顔を持つパートナーだ。日常生活と卓球をしているときで異なる。ケンカはするほうではないが、僕がちょっかいを出すのでよくいざこざが起きる」とシン・ユビンを紹介するチョ・デソンの言葉には、高校生らしい遊び心があふれていた。

(写真=ITTF)シン・ユビン(写真右)とチョ・デソン

だが、卓球に関しては真剣な言葉を述べた。「僕は試合中に怒りっぽい性格で、一度腹が立つとなかなか立ち直れない。でも、ユビンは僕に比べると大分落ち着いている。僕が感情のコントロールをできていないときは、横で制御してくれている。良いパートナーと出会えた」と、“相棒”に感謝を述べた。

これまで、韓国の男子卓球選手でオリンピックの卓球シングル種目で金メダルを獲得した選手は、女子卓球韓国代表のユ・ナムギュ監督(1988年ソウル五輪)とIOC(国際オリンピック委員会)選手委員のユ・スンミン(2004年アテネ五輪)の2人のみだ。

チョ・デソンは“男子シングル歴代3人目の金メダル獲得”を目標に、朝早く水原(スウォン)の家を出て、遅くまでソウルの高校に通う日々を過ごしている。彼は「人として礼儀正しく、コートではどんな試合にも最善を尽くす選手として人々の記憶に残りたい」と、今後の活躍を強く誓った。

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