またもや“自演いじめ”だ。北朝鮮サッカーは自ら孤立を選択している。
韓国サッカー協会は12月24日、北朝鮮が2020東京五輪・女子サッカーアジア地域予選に参加しないという、アジアサッカー連盟(AFC)からのニュースを伝えた。
これで北朝鮮は、2020年2月に済州島で開かれるオリンピック予選に参加しないことが確定した。
【注目】北朝鮮が東京五輪を“ボイコット”…韓国がほくそ笑むしかないワケ
今年に入って、すでに3度目のボイコットだ。北朝鮮サッカーはここ3カ月間、相次いで非常識な歩みを見せている。
去る10月、平壌(ピョンヤン)で行われたカタールW杯アジア2次予選のホームゲームでは、韓国の取材陣や応援団の訪問を許可せず、自国民すら入場させない無観客試合を進めた。ホームゲームのアドバンテージを放棄したまま、“沈黙の試合”を行った。
12月には女子サッカー北朝鮮代表が、釜山(プサン)で開催された東アジアE-1サッカー選手権をボイコットした。不参加の理由を明確に通知せず、また北朝鮮がアジア女子サッカーの強豪であるだけに、試合が始まる前から衝撃を与えた。
そして今回、オリンピック出場まで放棄する異例の事態が発生した。女子サッカー代表は北朝鮮が現実的に東京行きを狙うことができるチームであるだけに、今回の選択はあまりに意外だ。
北朝鮮の相次ぐ不可解な行動について、正確に解釈することは不可能に近い。北朝鮮側が一度も明確な理由を提示していないからだ。今回もAFCに詳細な理由は伝えていない。
あるサッカー関係者は「誰もが推測することはできる。しかし、北朝鮮の口から正確な言葉を聞くことはできなかった。今回も同じだ」と話した。
この関係者の言葉通り、推測は可能だ。
男子ワールドカップ予選で無観客試合を行ったのは、大敗を懸念したためという意見が多い。直前の試合で韓国がスリランカに大勝し、客観的な戦力で見ると格上だったため、ホームで大敗という屈辱を恐れたという見方だ。
一方、女子サッカーが相次いで大会に参加しない理由は、南北情勢との関連が大きいと見ることができる。
最近の南北関係は、現政府の初期に比べて緊張状態にある。現時点で北朝鮮が韓国を訪問し、大会を行うことは負担になるしかない。北朝鮮が韓国に入るとなると、滞在場所など多くの問題が発生し、政府レベルの行政業務、協力が伴われなければならない。
複雑な問題であるため、スポーツ界だけではなく、政府レベルの問題解決が必要となる。単純にサッカーの試合をするだけにとどまらないため、大会をボイコットしたと思われる。
気になるのは、2020年の夏だ。
北朝鮮は来年6月4日、カタールW杯アジア2次予選を韓国で行う。最初から大会を放棄した女子サッカーとは異なり、北朝鮮はすでに予選に参加しているため、突然試合をキャンセルすることもできない。
第3国で試合を開催する可能性もあるが、すでに自分たちはホームゲームを行っているため、遠征を拒否することはAFCと韓国の立場から納得することができない。
だからといって試合をボイコットすれば、アジア最終予選に進出可能な順位にある北朝鮮サッカー協会は、大きな打撃を受けることになる。
もちろん、そのときの国際情勢に応じて試合がスムーズに行われる可能性もある。特に南北関係の場合は急展開も考えられ、短期間に関係が変化することもありえる。状況に応じて、さまざまな結論が出てくるかもしれないというのが、韓国サッカー界全体の意見だ。
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