侍ジャパンに敗れた韓国代表…監督が「日本から学ぶべき」と強調するワケ

韓国の「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」は惜しくも準優勝に終わった。それでも、決勝では日本と対等に戦った。

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今大会を通じて得た成果は多い。課題は“今後”だ。

国際大会が及ぼす力を再確認した。今後も着実に強化をなければならない。方法がなければ、新たに生み出してでもしなければならない。

韓国は11月19日、東京ドームで行われた「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」決勝で日本と対戦し、延長10回タイブレークの接戦の末3-4で敗れた。

対等な試合、熾烈な試合を繰り広げた。韓国は3回に4番ノ・シファン(22、ハンファ・イーグルス)の2点二塁打でリードを得るも、5回に牧秀悟(25、横浜DeNAベイスターズ)のソロ本塁打を許すと、6回に佐藤輝明(24、阪神タイガース)の犠飛で2-2の同点に追いつかれた。

タイブレークの延長10回にはユン・ドンヒ(20、ロッテ・ジャイアンツ)の適時打で3-2とリードしたが、同回裏に坂倉将吾(25、広島東洋カープ)の犠飛で再び同点とされると、最後は門脇誠(22、読売ジャイアンツ)にサヨナラ安打を打たれて敗れた。惜しい気持ちが残る準優勝だ。

ユン・ドンヒ
ユン・ドンヒ

ただ、結果とは別に内容は良かった。

近年の日韓野球は確実に格差があった。日本は2021年東京五輪と2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で優勝するなど、国際大会で着実に結果を残してきた。

一方、韓国は東京五輪ノーメダル、さらにはWBC3大会連続1次ラウンド敗退という屈辱を味わう「屈辱」が続いた。「(日本と)対等だと思っていたが、むしろさらに差が広がってしまった」という自嘲的な評価も見られた。

そんななか、“リセットボタン”を押した。

今年9~10月の杭州アジア大会から若手中心の代表チームを構成した。「史上最弱」の評価もあったが、選手たちはアジア大会金メダルという結果を残した。

その勢いを、今回のアジアプロ野球チャンピオンシップにもつなげようとした。

結果は優勝まで届かなかったが、代わりに“成長”を確認した。選手たちが自信を得たことで、技量の向上につながった。

日本の若い世代とも接戦を演じた。予選では1-2で敗れ、再戦となった決勝でも3-4と敗れた。

“あと一歩”が足りなかったが、「もっと頑張れば勝てる」という自信を得た。

「我々も日本のように…」

韓国率いるリュ・ジュンイル監督は試合後、「試合内容がとても良かった。日本野球と韓国野球の格差が広がったと感じている。今大会を通じて、もっと頑張って基本さえ守れば、対等な試合ができるのではないかと感じた」と指摘した。

続けて、「今大会を通じて選手たちは一段階成熟したと思う。来年にはプレミア12があるが、今回のメンバーからほとんど選ばれるのではないかと思う。万全の準備をして、より良い試合ができるよう最善を尽くす」と強調した。

ノ・シファン
ノ・シファン

2024年に開催されるプレミア12に、韓国は当然出場する。2026年のWBCでは復権した姿を見せなければならない。また、2028年のパリ五輪でも野球種目が再び開催される予定だ。

数年おきに大会があるということは、それだけ着実に準備しなければならないという意味だ。

代表チーム運営にも“地道さ”が必要だ。リュ・ジュンイル監督も、大会前からこの点を継続的に強調してきた。

リュ・ジュンイル監督は「我々も日本のように随時集まらなければならない。専任監督制になれば、頻繁に集まって練習し、試合もできれば良い。今大会でも日本の選手たちは優れていた。我々の選手たちも見て学んでほしい。見るだけでも勉強になる。成長し続けてほしい」と語った。

また、「今回の代表チームは杭州アジア大会にも出場した選手が半数いた。彼らはすぐに適応できたが、初めて選ばれた選手は最初ぎこちなさがあった。すぐに解消されたが、頻繁に集まることができればこのようなことも起きない。国際大会を通じて選手たちの成長が見られたと思う」と付け加えた。

そして、「プレミア12やWBCと続くが、2025年だけ大会がない。自分たちで作るのも方法だ。代表を組んでオーストラリアに遠征する方法もあるのではないか。海外国を招待することもできると思う」と述べた。

リュ・ジュンイル監督
リュ・ジュンイル監督

韓国野球委員会(KBO)関係者もポジティブに見ている。過去には高尺(コチョク)スカイドーム会場当時、キューバ代表を招待して「スーパーシリーズ」と題して試合も開催した。重要なのは、着実に招集して地道に競わなければならないという点だ。

韓国野球は世代交代の過程にある。杭州アジア大会から始まった歩みを今後も止めてはならない。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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