38年ぶり日本一に輝いた阪神タイガースに続き、韓国プロ野球KBOリーグではLGツインズが29年ぶりとなる“アレのアレ”を達成した。
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LGは11月13日、ソウルにある本拠地・蚕室(チャムシル)球場で行われたKTウィズとの「2023新韓銀行SOL KBO韓国シリーズ(7戦4先勝制)」第5戦で6-2と勝利した。
これでシリーズ戦績4勝1敗としたLGは、念願の韓国シリーズ制覇に成功した。
2023年シーズンは、韓国、アメリカ、日本すべての国で“2番目”に長く優勝できなかった球団が「優勝の恨み晴らし」に挑戦した。
韓国ではLGが1994年の統合優勝以来28年間優勝できず、アメリカではテキサス・レンジャーズが1961年の球団創設以降、一度もワールドシリーズ優勝を経験したことがなかった。
日本では阪神が1985年に初の日本シリーズ優勝を果たして以降実に37年間頂点から遠ざかった。
真っ先に優勝の恨みを晴らしたのはレンジャーズだ。
2021年には60勝102敗で1973年(57勝103敗)に次ぐワーストの成績を収め、2022年も68勝94敗でポストシーズン進出に失敗したレンジャーズは、2023年もシーズン開幕前の展望は決して良くなかった。
ただ、今年は違った。レンジャーズは90勝72敗を記録し、シーズン最終盤までア・リーグ西地区で優勝争いを繰り広げた。最後はライバルのヒューストン・アストロズ(90勝72敗)に直接対決の結果で上回られ、地区王者の座を奪われたが、ア・リーグのワイルドカード2位で2016年以来7年ぶりのポストシーズン進出に成功した。
レンジャーズはア・リーグのワイルドカードシリーズでア・リーグ勝率2位のタンパベイ・レイズ(99勝63敗)を2連勝で制し、ディビジョンシリーズではア・リーグ勝率1位のボルチモア・オリオールズ(101勝61敗)も3連勝で撃破した。
そして、チャンピオンシップシリーズでは地区優勝を許したアストロズと再戦し、第7戦までもつれる激戦の末、4勝3敗でア・リーグ優勝を成し遂げた。
2010年と2011年にもワールドシリーズ進出も、いずれも準優勝にとどまったレンジャーズは、球団通算3度目のワールドシリーズの舞台に上がった。相手はレンジャーズと同じくナ・リーグで旋風を巻き起こしたアリゾナ・ダイヤモンドバックスだった。
レンジャーズは最初の2試合で1勝1敗と接戦を繰り広げたが、その後2連勝をマーク。そして11月3日の第5戦で5-0のかんしょうを収め、ついに球団史上初のワールドシリーズ優勝を果たした。
コーリー・シーガー(29)は5試合で打率0.286(21打数6安打)、3本塁打、6打点、OPS(出塁率+長打率)1.137と活躍し、自己通算2度目のワールドシリーズMVPを受賞した。
そんなレンジャーズに次いで、阪神も“カーネル・サンダースの呪い”から解かれた。
今季は85勝5分53敗で18年ぶりセ・リーグ優勝を果たした阪神は、クライマックスシリーズ・ファイナルステージで広島東洋カープ(74勝5分65敗)を4勝(アドバンテージ1勝含む)で制し、通算7度目の日本シリーズに成功した。
阪神の日本シリーズの相手は、ディフェンディングチャンピオンであり同じ関西地方を拠点とするオリックス・バファローズ(86勝4分53敗)だった。
史上2度目の関西シリーズを実現させた阪神は、第1戦で日本最高のエース山本由伸(25)攻略に成功し、機先を制したが、以降2連敗で黒星が先行した。
それでも、第4戦では大山悠輔(29)の9回裏サヨナラ安打で劇的な勝利を収め、勝負を振り出しに戻した。勢いに乗って第5戦では8回だけで6得点に成功する集中力を発揮し、逆転勝利でシリーズ戦績3勝2敗と優位に立った。
日本一まであと1勝に迫った阪神だが、第6戦では山本に球数138球の9回9被安打(1被本塁打)1死球、14奪三振、1失点の完投勝利で圧倒され、優勝を決められなかった。結局、勝負は最後の第7戦までもつれることになった。
阪神は5日の第7戦、ノイジー(28)の先制3ラン本塁打含め打線が爆発して7-1で勝利し、38年ぶり日本シリーズ優勝に成功した。
シリーズ通算打率0.483の猛打を振るった近本光司(29)が日本シリーズMVPに輝いた。阪神の選手たちは優勝直後、今年7月に脳腫瘍のため28歳の若さでこの世を去った横田慎太郎さんのユニホームを手に、ともに優勝の喜びを分かち合い、感動をもたらした。
そして最後、LGも韓国シリーズのトップに立った。
第1戦ではKTに2-3の逆転負けを喫したが、第2戦では8回のパク・ドンウォン(33)の逆転2ラン本塁打で5-4の逆転勝利を収め、第3選も9回のオ・ジファン(33)の逆転3ラン本塁打で8-7の逆転勝利を収めた。
第4戦では打線が爆発して15-4の大勝。最後の第5戦では、パク・ヘミン(33)が3回に決勝点となる2点二塁打を放ち、4回には失点を防ぐスーパーキャッチを披露するなど大活躍を見せ、LGを勝利に導いた。
1994年の統合優勝以降、頂点から遠ざかっていたLGはついに韓国シリーズ優勝を成し遂げた。
最後の統合優勝当時、故ク・ボンム会長が次の韓国シリーズMVP受賞者にプレゼントするため寄贈したロレックスの時計がかかった今回の韓国シリーズMVPには、1シーズンの韓国シリーズで初の3試合連続本塁打を放ったオ・ジファンが輝いた。
2023年は世界の野球史に残る歴史的なシーズンとなった。
歴史的な年に終止符を打ったLGは、本拠地・蚕室球場を埋め尽くした2万3750人のファンとともに優勝の喜びを大いに味わっていた。
(記事提供=OSEN)
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