デビュー戦を無難に行い、期待通りに初勝利まであげた。その勢いのまま優勝まで駆け上がることができるか。
コリン・ベル監督が率いる女子サッカー韓国代表は、釜山(プサン)で行われている東アジアサッカー連盟(EAFF)E-1サッカー選手権で、順調な姿を見せている。
大会初戦で難敵・中国に引き分けると、第2戦の台湾戦では主力を温存しながら3-0の完勝を収めた。韓国はベル監督体制で初勝利を記録した。ベル監督は就任後、初めて出場した大会で及第点を受けている。
次のミッションは、日韓戦だ。韓国は12月17日19時30分、釜山・九徳(クドク)総合運動場で開かれる日本との大会最終戦で優勝にチャレンジする。
現在、日本は2戦全勝で首位だが、1勝1分の韓国が日本を下せば、大会を制することができる。
もちろん簡単ではない相手だ。韓国は日本との通算対戦成績で4勝10分16敗と、大きく遅れをとっている。直近4試合の対戦成績を見ても、2分2敗と勝利がない。最後に勝利したのは、2015年8月の東アジアカップだ。すでに4年以上も前の話になる。
国際サッカー連盟(FIFA)ランキングでも、日本が10位、韓国が20位と差が小さくない。韓国が勝利すれば、“番狂わせ”と評価されるほど戦力に差がある。
体力的にも日本が有利だろう。日本は12月14日に中国戦を行った後、中2日を休んで試合に出るが、韓国は15日に台湾戦を行ったため、休息は中1日だけだ。
苦戦必至といえる日本戦だが、それでも可能性はある。
韓国は第1~2戦を通じて競争力を証明した。日本と同様に、一枚上と評価される中国を相手に優位性を示し、互角以上の試合を見せた。無得点に終わったが、無失点という成果も出した。
台湾戦では得点に成功し、雰囲気まで引き上げた。いい流れで日本を相手にすることができる状況にある。
女子サッカー韓国代表を率いるベル監督は、ここまでの2試合で、いずれもベスト11を変えてきた。できるだけ多くの選手を直接確認したことで、日本戦では自らが考えるベストメンバーで臨むと思われる。
ベル監督が日本を下して優勝した場合、大きな勢いがつくだろう。2020年2月に済州(チェジュ)で開かれるオリンピック予選を控え、確実に上昇気流に乗ることができるため、意欲を出すしかない。
「優勝に挑戦する」と語ったベル監督の手腕に期待したい。
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