韓国サッカーの縁が深いオランダ人監督が死去した。ピム・ファーベーク監督だ。ガン闘病の末に11月28日に死亡した。享年63歳だった。
ファーベーク監督は2002年ワールドカップの時、コーチとしてフース・ヒディンク監督を補佐し、韓国代表の4強神話に貢献した。
2006年ドイツW杯を控えて韓国代表監督に就任したディック・アドフォカート監督を補佐するコーチとして韓国に戻ったファーベーク監督は、ドイツW杯直後は代表監督に昇格した。
翌2007年のアジアカップ3位決定戦で日本をPK戦の末に下して韓国を3位に導いたが、大会直後、突然辞任した。
その後、2010年の南アフリカW杯ではオーストラリア代表、2012年ロンドン五輪ではモロッコ五輪代表を指揮。国際舞台で活躍した。
2019年1月にUAEで行われたアジアカップでオマーン代表を率いて16強に導いた後、突然辞任したが、その後、ガンで闘病していた事実が知られた。
ファーベーク監督はオランダ出身らしく、現代サッカーのトレンドに詳しい人物だった。
特に強いプレッシングで相手のボールを奪取し、上質なパスでビルドアップしながらゴール前まで迫る「圧迫サッカー」を信条とした。守備力が高いMF2人を中央に配置することも好んだ。
ワールドカップなどメジャー大会でこれといった成果は出せなかったものの、名将の下で最高の補佐官として名を馳せた。監督になった後も、オーストラリアを2回連続ワールドカップ本大会の舞台に導き、セルビア代表に2-1、ガーナ代表に1-1で引き分けるなど善戦した。
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