「カッコいいことよりももっと重要なことがある。言い訳のできない成績だ」
韓国のベテランプロゴルファー、パク・サンヒョン(40)は報道陣に浮かない表情を見せた。
6月15日から19日までの4日間、千葉県の夷隅ゴルフクラブで行われた日韓両ツアーの共催大会「ハナ銀行インビテーショナル」では、ヤン・ジホ(34)が中島啓太(22)を1打差で上回り優勝した。
しかし、パク・サンヒョンは全体の平均的な実力で韓国勢が日本勢に“判定負け”した点を嘆いていた。
「コースの環境がとても素晴らしかった。ただ、適応に失敗して予選落ちした選手が大勢出たことは言い訳にならない。冷静に分析して、実力面で劣っていた」
そう指摘したパク・サンヒョンは、「同じコリアンツアーの選手として残念だ。このような大会をきっかけに、より多くの国際交流戦が開かれることを願う。そうすれば、後輩たちも多くのことを感じるはずだ」と付け加えた。
実際、コリアンツアーの“長打王”チョン・チャンミン(23)をはじめ、チェ・スンビン(22)やソ・ヨソプ(27)など、韓国国内で若手スターと呼ばれる選手たちが皆予選落ちしたことは、韓国ゴルフのプライドが大きく傷つけられたことを意味する。
「コース適応に失敗したことは言い訳にならない。このような素晴らしいコースでは、今まで以上に上手く打たなければならない」と強調したパク・サンヒョンは、「日本の選手はリカバリー能力に優れている。ショートゲームやパッティングも欠点がない。コリアンツアーの選手たちとの最大の差だ」と指摘した。
続けて、「後輩たちはカッコいいことだけを考えている。パー5で長打を飛ばすことだけに神経を使っている。練習でも95%はショットトレーニングだけをする。韓国のゴルフ場はアプローチの練習を禁止している場所も多いが、コースで練習する際も良いことだけをしようとする習慣がある」と皮肉った。
例えばバンカーショットの練習時、ボールをいくつか設置しておいて、ディボットの跡に入ろうがボールが砂に埋もれていようが、その状況から抜け出す練習をしなければならないということだ。
「実戦ではどこでどのような状況が発生するかわからない。多様な状況を仮定して練習してこそ、実戦で結果を出すことができる。今大会は細かさで日本の選手たちに完敗した」
パク・サンヒョンは「ショートゲームでピンチを乗り越え、パーセーブできれば次のホールでチャンスをつかめるものだ。環境に応じて有利な方向に流れを作り出せるかどうかは、結局はショートゲームで分かれる」と強調した。
そのためにも、他国の選手と日常的に競争をすることは経験値を積む意味でも非常に重要だ。
パク・サンヒョンは「日本ツアーで7~8年プレーする過程で親交を深めた有名選手たちに、“自分のスポンサー大会だから出場してほしい”と頼んだ。石川遼も“全米オープンの月曜予選で脱落すれば出場する”と確答していた。後輩たちには、強く遠くに打つことだけがすべてではないということを感じてほしい」と重ねて強調した。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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