全北現代はキム監督の意向に合わせ、全面的な支援を惜しまない。キム監督はクラブと契約延長で合意した後、早くも戦力補強に乗り出した。
今季にJリーグの横浜F・マリノスからレンタル移籍で蔚山現代に加入し、9ゴール1アシストの活躍でチームの17年ぶりKリーグ制覇に貢献した天野が代表的だ。
キム監督は日本人MF邦本宜裕(25、カーザ・ピアAC)が去った後のアジア枠として天野に注目し、かなり前からビデオミーティングなどを通じてラブコールを送ってきた。
最終的に蔚山現代と全北現代が天野をめぐって競争を繰り広げたが、全北現代が天野に支給する年俸のデッドラインよりも10万ドル(約1361万2000円)を多く提示したことで、天野の全北現代移籍が実現した。
蔚山現代としては、ホン監督体制で活躍した選手2人が最大のライバルである全北現代に同時に移籍するのは想像し難いことだった。
特にイ・ドンジュンは、ホン監督が昨季に蔚山現代の新指揮官に就任後、第1号で獲得した選手だ。それだけに、彼の全北現代移籍はホン監督とコーチ陣も戸惑うニュースだった。
これに先立ち、ホン監督は天野の全北現代移籍についても、「休息期に私に(蔚山現代に)残りたいという意志を伝えてくれたが残念だ」と率直な気持ちを示したことがある。
ファンの悲喜も交錯した。すでに天野とイ・ドンジュンのSNSには、「どうしてよりによって全北現代なんだ」「がっかりした」という蔚山現代ファンのコメントが届いている。一方、全北現代はチームカラーの緑色のハートでコメント欄を埋め尽くし、「歓迎する」という反応を見せている。
近年のKリーグで熾烈な優勝争いを繰り広げる全北現代と蔚山現代。両チームのライバル構図は天野とイ・ドンジュンによってさらに熱くなる見通しだ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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