11月26日、駒澤大学と東海大学による、「2022年度関東大学サッカーリーグ戦1部参入プレーオフ決定戦」が行われた。
「勝ちを目指すことは変わらないが、想定外の展開だった」
5-0で駒澤大学に勝ち、1部参入を決めた東海大学の今川正浩監督は、こう感想を述べた。
「リーグ戦でも5点は2回あったが、チームカラーとして守備をちゃんとやって、それによって攻撃にいい形で入っていこうということを、ここ数年変えずにやってきた」という。
「守備への意識をみんなが持ったこと」が5得点の一番の要因だとし、総得点数でもリーグ最多を記録したことについて、「チームとして守備を強固にしていった延長上ではないかと思う」と説明した。
12月2日には、「アットホームカップ2022第20回インディペンデンスリーグ全日本大学サッカーフェスティバル」の決勝が行われた。
試合は前半に2点を先取した国士舘大学U-22Aに対し、大阪学院大学Iが後半45分に2-2の同点とする。
2回戦の産業能率大学U-22Aに対しても、0-3から後半アディショナルタイムに4-4に追いついてPKで勝ち上がった大阪学院大学I。決勝でもPK戦を制し優勝を果たした。
大阪学院大学の實好礼忠監督は「明るい選手が多いのが大きい。それぞれが声をかけあって出来るのが強み」だとし、「シーズン通して諦めないところの粘り強さをすごく積み上げられている。一つひとつ献身的にプレーし続けたことが大きかった」と評価した。
3日には、「2022年度関東大学サッカーリーグ戦2部参入プレーオフ決定戦」が行われ、作新学院大学が城西大学を1-0で破った。
作新学院大学の横浜誠監督には、日立栃木ウーヴァSCをJFLに導いた経験があった。
「選手たちが、“自分たちでやろうぜ“と。ウーヴァの時もそんな感じで上がれたので、チャンスはあると思っていた」
横浜監督は、チームを作るうえで監督が主役にならない方が良いと語る。
「結局やるのは選手。選手の特徴、良さを出す方が先決。この場面はどうするとか、選手に考えさせてチームを1年間作ってきた」という。
「最初は”何も言わないの?”みたいな感じだったが、徐々に選手が話すようになってきて、参入戦では“自分たちでやろうぜ”という雰囲気になった」
来季2部リーグを戦ううえでも、選手を見てどういうサッカーをするかを決めようと思っているが、「戦う姿勢、球際のところ、相手より走る、体を張って守るところをベースとして残して戦っていきたい」と述べた。
ただ、18年前に2部に上がった時、1年で降格した厳しいリーグである。
「残留するということが目標。残留していけばその先が見えたり、伝統として残って来るものがあると思う」
続けて、慶應義塾大学と亜細亜大学による、2部参入プレーオフ決定戦が行われた。
「リーグ戦も最後の10分、5分というところで逆転したり、最後までプレーを続けていい結果をもたらしたのが今年のチーム」と亜細亜大学の小島徹監督は説明。
亜細亜大学が、0-1で迎えた後半39分に同点に追いつき、アディショナルタイムに逆転ゴールを奪って2部参入を勝ち取った。
「当たり前のことをしっかりやろう。難しいことじゃなくて、シンプルにチーム力で勝とうということを常にやってきた」とし、この日も「前半0-0、0-1というのは想定内。1年間を通して、最後の20分、10分には力を出せる自信があった。それをみんなが信じてやった」と振り返った。
(文=玉 昌浩)
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