二重苦を味わった女子バレーボール韓国代表は、ロシアに雪辱を果たすことができなかった。
9月18日、ステファーノ・ラバリニ監督率いる女子バレー韓国代表は、日本の横浜アリーナで開かれた2019国際バレーボール連盟(FIVB)女子W杯・第4戦でロシアと対戦し、セットカウント0-3(18-25、27-29、12 -25)の完敗を喫した。
9月16日の日本戦で大会初勝利を挙げた韓国だったが、連勝を飾れず、現在1勝3敗と負け越している。
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ロシアはFIVBランク5位の強豪だが、韓国(9位)には雪辱を果たすべき理由があった。韓国は8月の2020年東京五輪世界予選E組・第3戦でロシアと対戦し、2セットを先取するも、第3セットを奪われ逆転敗けを喫した。この敗戦により、グループ1位に与えられる本大会への出場権を逃してしまった。
それだけではない。
当時、ロシアのコーチを務めていたセルジオ・ブサートが、試合後に人差し指を目じりに押し当て、つり目にする人種差別的なジャスチャーを行い、ロシアバレーボール協会から2試合の出場停止処分を受けた。しかし、処分が解けた後に監督へと昇格し、現在チームを率いている。
強豪との連戦が続いたこともあり、韓国はロシア戦で、大会得点王を争うキム・ヨンギョンとイ・ジェヨンなど主力を温存。先発メンバーには、ライトにキム・ヒジンとパク・チョンア、センターにバク・ウンジンとキム・スジ、レフトにカン・ソフィ、セッターにはイ・ダヨンを起用した。
全体的に“高さ”と“パワー”で勝るロシアに押される気配は見て取れた。
若い選手を先発に並べた韓国だったが、第1セットの攻撃によるポイントはたったの5得点にとどまり、むしろロシア(16点)の火力に圧倒されてしまった。相手のミスで得た点数(13点)も多かったが、ラリーを継続するには力不足が否めなかった。終盤には7点差まで開き、差を縮められにないまま第1セットを落とした。
第2セットでは韓国の緊張も解け、多様な攻撃パターンと同時にサーブが通じ始め、韓国が試合の流れを握る。イ・ダヨンに続きパク・チョンアもサーブで相手のレシーブラインをゆさぶり、カン・ソヒもバックアタックで自信を付け、6-5と韓国がリードした。
セッターのヨム・ヘソンを中心に空いたスペースをうまく活用しながら、途中までは接戦を見せた。最年少のパク・ウンジンまでサーブから得点を決め、22-21と1点リードしたが、パク・チョンアのオープンアタックが相手のブロックに阻まれ、再び23-23の同点に戻ってしまう。そして4回のデュースの末、最後は相手の猛攻に押されて第2セットも奪われてしまった。
第3セットは、序盤からロシアの勢いに負けてしまっていた。
ロシアがサービスエースなどサーブを武器に勢いづいたのに対し、韓国はサーブミスとレシーブの問題が重なり明暗が分かれた。パク・チョンア、カン・ソヒ、キム・スジのアタックがシャットアウトされ、第3セットではこの試合最大の13点差で落とし、セットカウント0-3の完敗でロシア戦を終えた。
1勝3敗の韓国は、9月19日にカメルーンと対戦し、大会2勝目に挑む。
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