KLPGA賞罰分科委員会は、賞罰分科委員会規定の第3章(懲戒)第15条(懲戒基準)第3項(出場停止)「ロ.大会 2)非紳士的な行為をした場合、及び 6)各種大会で芳しくない行為をした売位」に基づき、ユン・イナに対しKLPGAが主管、または主催するすべての大会(ツアー、シード戦、選抜戦など)への3年間の出場停止を科すことで決定した。
KLPGAは懲戒の理由について、次のように発表している。
「ユン・イナの自主申告など情状酌量の理由があったが、規則違反後長期間にわたって違反の事実を知らせなかった点と、規則違反以後の大会に継続して出場した事実など、KLPGA会員として深刻な不正行為をしたと判断した。今後もこれと類似した不正行為に対して断固として対処する」
なお、懲戒処分に対して異議がある場合には、通知を受けた日から15日以内に再審を請求することができる。
ユン・イナは、今年6月16日から19日にかけて行われた「DBグループ・第36回韓国女子オープン・ゴルフ選手権大会」の第1ラウンド15番ホールで“誤球プレー”を犯すルール違反をした。
当時、ユン・イナはティーショットで右にそれた球をラフで発見したと判断し、そのままプレーを続行した。
しかしその後、ユン・イナが自身がマークした球ではなく、まったく別の球でプレーを続けていたことがわかった。ユン・イナ本人も、大会中はこの事実を認知していた。結局、同大会でユン・イナは予選落ちした。
そして、大会終了から約1カ月が過ぎた7月に、ユン・イナは同大会を主催した韓国ゴルフ協会(KGA)に誤球を自ら申告した。
当時、ユン・イナは同月14日から17日にかけて行われた韓国女子ツアーの「エバーコラーゲン・クイーンズクラウン2022」で優勝を果たしていたが、その1週間後の同月25日に謝罪文を発表し、大会出場を暫定的に中断することも明らかにした。
KLPGAに先立ち、KGAは8月にスポーツ公正委員会を開催し、ユン・イナにKGA主催大会への出場停止3年の懲戒を科した。
もっとも、KGA主催の女子プロゴルフの大会は「韓国女子オープン・ゴルフ選手権大会」のみであり、事実上1年に一度しか処分の効果がない。それだけに、今回のKLPGA賞罰分科委員会の懲戒程度には多くの注目が集まっていた。
2003年5月生まれでまだ19歳のユン・イナは、2021年6月にKLPGAに入会した後、同年シーズンはジャンプツアー(3部)で1度、ドリームツアー(2部)で2度の優勝を果たし、今季から正規ツアー(1部)を主戦場としていた。
今季は出場15大会中12大会で予選通過し、7月の「エバーコラーゲン・クイーンズクラウン2022」で1部初優勝。ほかにも準優勝2回、トップ5以内3回を記録するなど、韓国女子ゴルフの次世代を担う活躍ぶりを披露していたが、自身の不正行為によってキャリアに泥を塗ることになってしまった。
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