チュ・シンスは“錆びないベテラン”、長らくメジャーで活躍できる「原動力」とは

2019年08月21日 スポーツ一般 #MLB #野球

世代交代が急速に進むメジャーリーグでも、チュ・シンス(テキサス・レンジャーズ)の価値は下がらなかった。

メジャーリーグデビューから15シーズン目を迎えたチュ・シンスが、忘れられない記録を作成した。チュ・シンスは8月19日(日本時間)、米テキサス州のグローブライフ・パーク・イン・アーリントンで行われたミネソタ・ツインズとのホームゲームで、本塁打を放った。今シーズン、20回目のアーチだった。

これによってチュ・シンスは通算7回目のシーズン20本塁打を記録し、初めて3シーズン連続で20本を達成したことになった。自己最多本塁打記録まで視野に入った。チュ・シンスの最多本塁打記録は、2010年、2015年、2017年に記録した22本だ。

今年6月、アジア出身のメジャーリーガーとして初めて200本塁打を達成する金字塔を打ち立てたチュ・シンスだが、記録更新は現在進行形といえる。

クリーブランド・インディアンスに所属していた2009年、初めて20本塁打を達成したチュ・シンスは、翌年に22本塁打を放ち、上昇を続けた。その2シーズンは、いずれも打率3割を誇った。シンシナティ・レッズへと移籍し、2013年に20本塁打を記録したチュ・シンスは、現所属チームであるレンジャーズで2015年、2017年、2018年、そして2019年と、4回の20本塁打を達成している。

選手生活の晩年期に入ったが、怪物揃いのメジャーリーグで未だに自らの価値を証明しているわけだ。

記録達成の原動力は、粘り強さにある。メジャーリーグで生き残るために、恐ろしいほどの一貫性を保つチュ・シンスの誠実さは、すでによく知られている。

スプリングキャンプでは、チーム最年長でありながら、いつも後輩選手たちより2~3時間早く練習場を訪れる。レンジャーズのクリス・ウッドウォード監督がチュ・シンスに“出勤時間”を少し遅らせてほしいと要請するほどだった。過去に出演したテレビ番組で、コンディション管理の妨げになるコーラ早飲みゲームを断った逸話も有名だ。

アメリカに進出してから長期間をマイナーリーグで過ごし、メジャーリーグ進出を切実に願い、成し遂げたチュ・シンスにとって、自らに課す徹底した管理と厳しいトレーニングは、もはやルーチンかもしれない。毎シーズン、トレード期間に彼の名前が挙がるのも、それだけ活用価値が高いということを逆説的に証明している。

最近チュ・シンスは、2人の息子がアメリカ国籍を選択したことが注目を集め、ひどく気苦労した。論議が起こった期間、成績も落ち、難しい日々が続いた。

【関連】息子が韓国国籍を放棄して批判殺到…チュ・シンスは「なぜなのか」と困惑

しかしチュ・シンスは、正面突破を選んだ。彼はあるメディアとのインタビューで、「子供の将来のための選択であり、同じ状況が再び与えられても同じ決定をした」とし、今まで自分のために犠牲になってきた家族のために、今度は自分が献身するという意味を明らかにした。

15年間、数多くの苦難と逆境を乗り越え、粘り強さと誠実さだけで生き残ってきたチュ・シンスは、今回も自分との戦いで勝利を収めた。

粘り強さの代名詞として定着したチュ・シンスは、スーパースターがずらりと並ぶメジャーリーグにも足跡を残し、“ベテランの価値”を誇っている。

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