Kリーグにキム・スンギュ(蔚山現代)が復帰したことで、GK対決が新たな“観戦ポイント”に浮上した。
キム・スンギュは3年6カ月のJリーグ生活を終え、古巣チームに帰ってきた。7月26日の公式発表後、すぐにチーム練習に合流したので、復帰戦までにかかった時間は3日余りだった。
試合を控えて蔚山のキム・ドフン監督も「適応」に焦点を合わせたが、キム・スンギュは監督の決断に見事に応えた。ゴールキックでアシストを記録する“珍記録”まで作り、ホームでファンの爆発的な歓待に応えた。
キム・スンギュは「久しぶりに蔚山に戻り、ホームでプレーする試合だった。ここまでチームの成績も良く、(オ・)スンフン兄がしっかりとやっていたので、プレッシャーがあった。自分自身はもちろん、チームにとって重要な試合だったので、良い結果を得ることができてうれしい」と笑った。
復帰戦を無事に終えたキム・スンギュがKリーグに戻ってきたことで、次々と予告されるGKのマッチアップが興味深い。
まず8月3日の済州遠征でキム・スンギュは、運命が交錯したオ・スンフンと対戦する。
大田シチズンと尚州尚武FCを経て、昨年蔚山に移籍したオ・スンフンは今季、正GKになった。22ラウンドまで20試合に出場(17失点)し、今季蔚山をリーグ最少失点(18点)のチームへと導く輝かしい功績を立てた。
しかしキム・スンギュの復帰でポジションを奪われたオ・スンフンは、主力としてプレーできる済州ユナイテッドFCに新たな居場所を見つけた。オ・スンフンにとっては、プライドがかかった一戦だ。
8月11日には、韓国代表GKが激突する。
ロシアW杯が生んだスター、チョ・ヒョヌが守る大邱FCをホームで迎える。ビルドアップに強みを見せるキム・スンギュとセーブに特化したチョ・ヒョヌは、ここ数年間、韓国正GKの座を分け合ってきた。昨年、パウロ・ベント監督が就任してからは、キム・スンギュがレギュラーの座をつかんでいる。
少し前までチョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)やキム・ジンヒョン(セレッソ大阪)など、韓国代表GKが日本でプレーしていたことが多く、このような対戦をKリーグで実現することは容易ではなかった。代表チームの競争にも影響する一戦は、韓国サッカーファンの関心を引くに十分だろう。
リーグの優勝争いでも、GKがカギとなった。
今シーズンは全北現代と蔚山が優勝候補に挙げられてきた。両チームとも14勝6分2敗で前半を終えたが、得点で全北が上回っていた。しかし7月30日、全北より1日前に23ラウンドを行った蔚山が、難敵FCソウルを3-1で下して首位を奪還している。
先頭争いを繰り広げる両チームは、8月16日にシーズン後半最初の対決を繰り広げる。成熟したキム・スンギュと、成長を続けるソン・ボムグンが明確に対比される試合になる見通しだ。満22歳のソン・ボムグンは今シーズン、Kリーグ1の正GKで最も若い。
キム・スンギュの活躍によって蔚山が優勝争いから抜け出すか、関心が集まっている。
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