「大賞、賞金女王のすべてを受賞し、韓国で最高になってからアメリカに挑戦したい」
2000年1月生まれのパク・ヒョンギョンは、2019年に韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)の正会員となった。
同年のルーキー時代こそ模索の時間が続いたが、翌2020年からは成長の連続だ。同年、パク・ヒョンギョンはプロ初を含む2度の優勝を果たし、ゴルフファンやツアー関係者を驚かせた。
2021年は優勝1度に終わったものの、4度の準優勝に14度のトップ10入りを記録するなど、“成長のアイコン”として存在感を発揮。年間MVPに相当する大賞、さらには賞金ランキングなど、主要な指標で4位に入り、韓国を代表する女子ゴルファーの一人に浮上した。
そんなパク・ヒョンギョンと昨季までともに韓国女子ツアーでプレーしていたアン・ナリン、チェ・ヘジンの2人は、最終予選会を勝ち抜き今季から米国女子ツアーに進出。デビュー数大会で早くも好成績を収めている。
「まだ海外の舞台は考えていない」というパク・ヒョンギョンは、「韓国で“最高”を達成することが最初の目標です。私たちの国には錚々たる実力を持つ選手が多くいるので、韓国で最高になってこそ、アメリカでも最高になれると思います」と語った。
シーズン終了後は趣味の読書に没頭しているというパク・ヒョンギョン。イチオシの一冊には、日本の作家である一条岬の作品『今夜、世界からこの恋が消えても』を挙げた。
「本を読みながらこれほど泣いたことはありませんでした。本当に人を愛すること、“愛”というものがこれほどまでになるんだなと思って、たくさん泣きました」というパク・ヒョンギョンは、「もし映画を作って私が主人公を任されたなら、男性主人公には優しくて親切なチョ・ジョンソクさんをキャスティングしたいです」と述べ、華やかな笑みを浮かべた。
本紙『スポーツソウル』は今回、今年22歳でありながら少女のような感性を持つ韓国女子ゴルファー、パク・ヒョンギョンにインタビューを行った。
以下、パク・ヒョンギョンとの一問一答。
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―昨年の成績に点数を付けるならば。
90点を付けたいです(笑)。2020年は優勝を2度しましたが、それに比べて昨年は1度しか優勝できませんでした。それでも準優勝を4度するなど、すべての指標で全体的に向上しました。正規ツアーにデビューした2020年を基点に、毎年成績が良くなっています。大賞、賞金ランキングでもいずれも4位を記録しました。
―2021年の成績の中で最も意味深かったのは。
「KLPGAチャンピオンシップ」で優勝したことです。2020年に続き2連覇を記録しましたが、大会史上39年ぶりのことで意味深かったです。「KLPGAチャンピオンシップ」は韓国女子ゴルフ史上最も伝統のある大会であるうえ、最高の権威を誇っていたのでとても嬉しかったです。
―今年はどれだけの成績を挙げたいか。
昨年は大賞と賞金ランキングで4位だったので、今年は3位以内に入ることが目標です。勝利数はまだ考えていませんが、上半期のうちに初勝利をすることが重要だと思っています。最初の1勝を早くできればできるほど、余裕が生まれるからです。
大賞の受賞は毎年目標にしています。選手が最も欲しがっている賞だからです。大賞は最も根気よく頑張った選手に与えられる賞だからこそ、受賞したいと思っています。大賞は受賞するまで目標とし続けるでしょう。
2020年は2度優勝しましたが、起伏が激しく、17大会で優勝含めてトップ10入りを4度しかできませんでした。2021年には28大会で14度もトップ10入りできたので、昨年のようなプレーができれば良いと思います。
―ゴルフを始めたきっかけは。
父親(パク・セス氏)がプロゴルファーだったので始めました。3歳のときに初めてゴルフクラブを握りましたが、父親の肩越しに見るだけにすぎませんでした。9歳のときに本格的に競技を始めて、10歳のときに全国大会で3位に入賞してから、ゴルフに打ち込むようになりました。
―自分が思うゴルフの魅力とは。
上手く行かないときもあれば、上手く行くときもありますが、上手く行かないときに自分をより刺激してくれます。そうして成長しながら発展していく過程が楽しくて、面白いです。努力することがゴルフの魅力だと思います(笑)。
―ファンに見せたい自分の魅力とは。
良い成績はもちろんですが、明るいエネルギーをファンの方々にお届けしたいです。
―自分だけの強みと特技は。
昨年のメジャー大会で成績が良かったです。メジャー大会5つのうちで優勝もしましたし、準優勝も2度あります。トップ10も4度果たしました。周りからは、安定的にプレーをしながら人が苦手とするコースも上手く攻略していると褒められます。
―改善すべき点は。
ドライブの飛距離を伸ばすことです。今より5m、10mとさらに伸ばすことができれば、さらに気楽にプレーができると思っています。それに、アイアンのコンタクトも気にしています。昨年はシーズン後半に体力が落ち、コンタクトが精巧ではありませんでした。冬は食事はもちろん、ウェイトやピラティスに集中して筋力をつけたいと思っています。
―ライバルはいるか。
自分自身と言ったら嫌になりそうですね(笑)。最近は選手たちの間で、以前よりもライバル意識が少なくなったと思います。ゴルフが自分自身との戦いであることを知っているので、自分に集中しています。それに、先輩や後輩、同僚も親しい選手が多いので、競争というよりはお互いに励まし合っています。
―ロールモデルとなる選手はいるか。