かつてオリックス・バファローズ、福岡ソフトバンクホークスで活躍し、現在は韓国プロ野球KBOリーグのロッテ・ジャイアンツに在籍するイ・デホ(39)。
彼は昨シーズン、開幕前にロッテと2年の再契約を結んだ。そして当時、「2年以内に韓国シリーズで優勝した後、現役を引退したいと思っている」と、2022シーズン限りでの引退を自らの口で公言した。
その契約最終年が今年に迫り、開幕も近づくなか、後輩であるチョン・フン(34)、チョン・ジュヌ(35)の2人は、偉大な先輩のラストシーズンを華々しく飾れることを願っている。
2月3日、春季キャンプが行われている金海(キムへ)のロッテ上東(サンドン)野球場で本紙『スポーツソウル』のインタビューに応じたチョン・フンは、「ここ数年、家で韓国シリーズを見ながら、先輩や後輩がうらやましかった」とし、「イ・デホさんが去る前にあの場所に一緒に行きたいと思った。緊張感の中で一緒に野球をやってみたい」と本心を伝えた。
そして、「これまでもやってみたかったが、力が足りなかった。だから、今年は“デホさんの行く道を助けてほしい”と祈ってでも成し遂げたい」と語った。
チョン・フンが育成選手としてロッテのユニホームを着た2010年、イ・デホはすでに国内トップクラスのバッターだった。
ロッテのフランチャイズ・スターとして韓国プロ野球界に登場したイ・デホは、2010年に打撃7冠(打率、本塁打、打点、得点、安打、出塁率、長打率)と9試合連続本塁打という新たな歴史を築いた。まさに、「すごい」という言葉しか出ない大記録だ。
ある選手にとっては、イ・デホは偶像でありロールモデルだが、チョン・フンとチョン・ジュヌにとってはそれを超えた親しい同僚であり、頼もしいヒョン(兄さん)だ。イ・デホが歩んできた道を誰よりもよく理解しているだけに、「長兄のラストシーズンに有終の美を加えてあげたい」と“弟”たちは願っている。
チョン・ジュヌは、「デホ兄さんもそうだし、自分もやっぱり最後をかっこよく飾りたい。最後が良ければみんなも良いと思うはずだ」とし、「チームだけでなく、デホさんも一緒に頑張って、かっこよく引退してほしい。本当に良いシーズンを作りたい」と意気込んだ。
お互いに支えあいながら仲良く過ごしてきた3人。今シーズンを最後にこれ以上全員でプレーすることができないだけに、長兄を少しでも華やかに送り出したい思いがある。チョン・フンは「デホさんと一緒に成績を出せる最後のシーズンだ。だからこそ、今まで以上に頑張りたい」と声を高めた。
ロッテはイ・デホが復帰した2017年の10球団中3位を最後に、直近4シーズンは7位→10位→7位→8位と低迷が続いている。韓国シリーズ優勝に至っては、1992年を最後に30年も遠ざかっている。
イ・デホ最後のシーズンとなる2022年、彼を慕うチョン・フン、チョン・ジュヌらの活躍でポストシーズン進出は叶うのか、ロッテの今季の戦いに今から注目したい。
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