チョン・インジが米ツアー2年ぶり優勝で涙。「ネットの悪質な書き込みが耐えがたかった」

2018年10月15日 ゴルフ

いつも明るい表情で笑っていた“ダンボ”チョン・インジが涙を流した。

2年1カ月、44試合ぶりに持ち上げた優勝カップに、流れる涙を抑え切れなかった。

チョン・インジがニックネームでもある“ダンボ”のように、最も高いところに飛んだ。ホームのファンたちの熱烈な応援のなかで痛快な逆転優勝を果たし、再びフィールド上のサーカスの主人公となった。

チョン・インジは10月14日、韓国・仁川(インチョン)で行われた米女子プロゴルフ(LPGA)ツアー・KEBハナ銀行チャンピオンシップ(賞金総額200万ドル)の第4ラウンドで、7つのバーディーと1つのボギーを記録。通算16アンダー、272で2位のチャーリー・ハル(イングランド)を3打差で引き離して優勝した。

今シーズン初勝利であり、LPGA通算3勝目。2016年のエビアン選手権以来、44試合ぶりに復活を知らせた貴重な優勝だ。

18番ホールを終えてファンに挨拶するチョン・インジ

2015年にUS女子オープンで優勝し、LPGAツアーに正式デビューしたチョン・インジは、2016年に新人王とベアトロフィー(最少平均スコア)受賞して華やかにデビューしたが、以後は優勝がなかった。2017年には準優勝を5回、3位を2回と勝運が伴わなかった。

今年に入ってからは、5月のキングスミル選手権での2位タイが最高成績。厳しいシーズンを送っていたが、先週、仁川で行われた女子ゴルフ国別対抗戦・UL インターナショナルクラウンでは4戦全勝で韓国の優勝を牽引し、勢いに乗った。

そして、今回のKEBハナ銀行チャンピオンシップの優勝で完全復活を遂げた。

チョン・インジは最終18番ホール(パー5)をパーで終えた後、明るい笑顔で優勝の喜びを表した。しかし、これまでの気苦労が思い出されたのか、涙ぐんだ。止めどなく溢れ出る涙に、言葉を続けられなかった。

優勝後、涙を流したチョン・インジ

チョン・インジは、「いままでのつらかった瞬間が思い出されて、応援してくださった方々が思い出されて、涙があふれた。これまで私だけでなく、家族と私の周りの方々も、勇気を失いつつある私を見て苦しんでいた。その方々に恩返しをできたようで、本当にうれしい」と話した。

また、「いままで精神的に健康ではないと思っていた。若い頃に優勝し、率直にいって、私がの名前がポータルサイトで検索されるほど有名になって良かった。しかし、ある瞬間、悪質な書き込みがされ始め、時には人として、女性として耐えがたい言葉も書き込まれ、傷が大きくなった。気にしないようにしても、頭から離れなかった」と打ち明けた。

そして、「先週のUL インターナショナル・クラウンで韓国の優勝に貢献し、周囲から不振を脱する転換点になるという話をよく聞いた。その言葉を信じたかった。これまではあまりに頑張ろうとしてショットが崩れる悪循環が続いたが、自分を信じて、自分のスタイルの通りにやってみようとしたポジティブな気持ちが優勝につながった」と話した。

一方、首位と3打差の7位でスタートした世界ランキング1位のパク・ソンヒョンは3打減らした12アンダーで3位タイ。世界2位のアリヤ・ジュタヌガーン(タイ)も12アンダーで3位タイに入った。パク・ソンヒョンは世界ランキング1位を9週連続でキープした。

ディフェンディング・チャンピオンのコ・ジンヨンは、ボギーなしの8バーディーを奪い、11アンダーで6位タイ。ペ・ソンウは10アンダーで8位タイに入った。

(構成=李 仁守)

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