代表エースの資格停止で韓国ショートトラック“非常事態”…北京五輪目前に弱体化避けられず

北京冬季五輪を目前に控えた女子ショートトラック韓国代表が、再びシム・ソクヒ(24)をめぐるジレンマに陥った。

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去る5月に行われた2021-2022シーズンの国家代表選抜戦でシム・ソクヒは1位に入り、北京五輪への出場権も確保していた。

2014年ソチ五輪で金1、銀1、銅1のメダルを獲得、2018年平昌五輪でも女子3000mリレーで金メダルを獲得するなど、ショートトラックの“若きエース”として活躍していたシム・ソクヒが抜けるとなれば、韓国の戦力弱体化は必至だ。

ただ、彼女が代表に合流するとなると、チェ・ミンジョン(23)ら現代表メンバーとの“不便な同居”が余儀なくされる。スケート関係者も「シム・ソクヒが北京五輪に出場することになれば問題が生じる。チェ・ミンジョンとの関係性もそうだが…」と懸念を示す。

本人は出場意思を示すも…

シム・ソクヒは最近、とある韓国メディアを通じて、平昌五輪当時に代表チームのコーチと交わしたとされるメール内で、チェ・ミンジョンをはじめとするチームメイトを露骨に非難し、八百長を疑わせるような内容が含まれたやり取りをしていたことが公開された。

これにより、12月21日に開かれた韓国氷上競技連盟のスポーツ公正委員会(賞罰委員会)で、資格停止2カ月の懲戒処分を下されていた。

国家代表選抜及び運営規定第15条の誠実義務及び品位維持規定を違反したことが主たる理由だ。公正委のキム・ソンチョル委員長も「スケート選手としての品位を著しく損ねた」と説明している。

シム・ソクヒ

資格停止期間は来年2月20日まで。このままでは北京五輪出場は不可能だが、公正委ではシム・ソクヒが1時間半にわたり委員からの質問に答えながらも、オリンピック出場へ強い意思を持っていることが確認された。

とある関係者によると、「シム・ソクヒが“これまで一生懸命練習してきた。チェ・ミンジョンらに謝罪をしようとしたが、受け入れてくれず辛かった”と心情を吐露した」という。

シム・ソクヒ側のエージェントも、公正委後に『聯合ニュース』の取材に対し、「さまざまな方法について悩んでいる」と明かした。シム・ソクヒが北京五輪に出場するには、大韓体育会のスポーツ公正委員会に再審を請求するか、裁判所に効力停止仮処分申請を出すかの2つの方法がある。

シム・ソクヒが代表から抜ければ、韓国の北京五輪3000mリレーでのメダル獲得は困難になると見られている。

平昌五輪で金メダルを獲得したように、リレーは韓国の得意種目でもある。ただ、チェ・ミンジョンを中心にチームが構成されるとなれば、リレーはおろか個人戦(500m、1000m、1500m)でもメダル戦線に支障が生じかねない。

シム・ソクヒのほか、代表選抜戦5位のキム・ジユも足首の骨折で離脱の可能性がある。こうなると、韓国は選抜戦2位のチェ・ミンジョン、同3位のイ・ユビン、同4位のキム・アラン、同6位のソ・フィミン、同7位のパク・ジユンの5人で北京五輪に出場しなければならない。

韓国は4度のISUワールドカップを通じ、女子1000mと1500mでそれぞれ3枚、500mで2枚の出場権を確保。3000mリレーと混合戦でも出場権を獲得している。

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