「窮屈で息苦しい。でも、すべての選手に公平でなくてはならないので、守らないといけない」
【写真】観客に“中指”を突き立てた韓国人ゴルファー、何があった?
10月21日、韓国の釜山(プサン)市機張(キジャン)郡にあるLPGAインターナショナル釜山で、米国女子ツアーの「BMW女子選手権」(賞金総額200万ドル=約2億3000万円)の第1ラウンドが行われている。
前日のメディアデーでは、前回の2019年大会で優勝したディフェンディングチャンピオンのジャン・ハナ(29)が「息苦しい。試合が終われば一緒に美味しいものも食べて風に当たれたら良いのに、それができなくて残念だ。コンビニにも行けない。でも、すべての選手に公平でなくてはならないので、守らないといけない」とコメント。
主催側の強力な新型コロナウイルス防疫指針に惜しさを感じつつも、大義のために守らなければならない考えを明らかにしていた。
ところが、本日(21日)の第1ラウンドで主催側の意向とは異なる出来事が起きた。
事態が起きたのは、パク・インビ(33)、コ・ジンヨン(26)、パク・ミンジ(23)が入った25組がラウンドを回り始めたときのこと。同組は世界ランキング2位のコ・ジンヨンと3位のパク・インビ、さらには韓国女子ツアー6勝のパク・ミンジが一緒にラウンドを回ることもあり、韓国国内で大きな注目を集めていた。
すると、それまでがらんとしていたフィールドに3人が姿を現すと、彼女たちを待っていたかのようにギャラリーが続々と登場。ギャラリーは1番ホールを見守った後、2番ホール以降も選手について回った。
大会を戦う選手の口から「隔離」という言葉が出るほど、行動に制約を与えていることと比べれば、ギャラリーの立場は見苦しさしかなかった。主催側が無観客開催を強調し、安全と防疫を最優先にすると何度も伝えていただけになおさらだ。
突如現れたギャラリーについて、主催側は「協賛社の関係者だ」と了解を求めたが、理解できない行動であることに変わりはない。
メディアデーから防疫を叫んでいた主催側の狙いに疑問を持たざるを得ない現場だった。
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